(写真:六川 則夫) グループステージ第3戦、イタリアとの激闘から中2日。グループ3位でノックアウトステージ進出を決めた日本は、ラウンド16でグループBを首位通過してきたベネズエラと対戦する。大会前から最初の目標として掲げてきた&l…


(写真:六川 則夫)

 グループステージ第3戦、イタリアとの激闘から中2日。グループ3位でノックアウトステージ進出を決めた日本は、ラウンド16でグループBを首位通過してきたベネズエラと対戦する。大会前から最初の目標として掲げてきた“ノックアウトステージ進出”というミッションは見事に達成することができた。あとは最大の目標である世界の頂を目指して、険しい山を一つずつ乗り越えていくだけだ。
 周知のとおりノックアウトステージからは、敗れた瞬間に敗退が決まる一発勝負となる。そのため90分間、あるいは120分間を想定したゲームプランニングが求められる。さらに、今大会は延長戦に進んだ場合4人目の交代が可能となるレギュレーション。ゲームをとおした内山篤監督のマネジメントにも注目したい。
 一発勝負という状況下での対戦は、一つの失点が結果に直結してしまう可能性が高く、先制点が大きなポイントになることは間違いない。日本はグループステージ3試合すべてで先制点を献上。「原因はいろいろある。でも、防げる失点は多いと思うので試合の入りが重要になる」と原輝綺が次戦を見据えるように、高い集中力を持って試合に入れるかが勝敗を分ける一つのポイントとなりそうだ。
 もちろん「(失点を)ゼロで抑えることができれば一番だけど、それでも勝ちに持っていけたり、引き分けに持っていけたりしたというのは(グループステージの)収穫としてある」(市丸瑞希)。ボールを動かすことで相手を疲弊させ、足が止まってきたところで急所を突くというサイクルはでき上がってきている。そういった自分たちの戦い方を貫くことは忘れずに、したたかに試合を進めていきたい。
 ここから先はどこが相手でもラクな試合などない。1試合1試合に全力を尽くして、自分たちの力で未来を切り拓いていく。

(文:林 遼平)