2022年のENEOSスーパー耐久シリーズ第2戦 Powered by Hankook「NAPAC 富士SUPER TEC24時間レース」は、5日15時00分にゴールを迎え、ST-XクラスのNo. 62 HELM MOTORSPORTS G…

2022年のENEOSスーパー耐久シリーズ第2戦 Powered by Hankook「NAPAC 富士SUPER TEC24時間レース」は、5日15時00分にゴールを迎え、ST-XクラスのNo. 62 HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次/ショウン・トン)が総合優勝を果たした。

2番グリッドからスタートし、序盤から力強い走りを披露した62号車。スタートから5時間を経過したところでは、トップに浮上した。このままリードを広げていくかと思われたが、開始から9時間を迎えるところで、1人のドライバーが連続乗車可能時間を超えてしまい、180秒のペナルティストップを受けることになった。

トップから2周遅れの3番手まで後退したのだが、諦めずに周回を重ねていき、日曜日の午前中に入って、2番手に浮上。さらにチェッカーまで残り3時間30分のところでトップを走っていたNo. 81 DAISHIN GT3 GT-Rがエンジンがかからないトラブルに見舞われ、修復に40分の時間を費やした。

これで、逆転トップにたった62号車は、ゴールを目指して着々と周回を重ねたが、チェッカーまで残り1時間あまりのところで、黄旗区間で追い越しを行ったとして、ドライブスルーペナルティを受けることとなった。

それでも、2番手との差は十分にあり、トップのままコースに復帰・残り58分で最後のピットストップを済ませ、760周でフィニッシュした。

62号車は昨年の富士24時間でクラス優勝を果たしたが、総合優勝は初めて。また平木兄弟に加え、今季からスーパー耐久に参戦する鳥羽にとっても、24時間レース初制覇となった。

チェッカードライバーとなった平木湧也は「今年まさか勝てるとは思っていなかったです。途中にペナルティがあって『勝負権がなくなってしまったかな』と思いましたけど、最後の最後に(勝機が)転がり込んできました」と笑顔を見せていた。

2位にはNo. 888 Grid Motorsport AMG GT3、3位には81号車の日産『GT-R』が続いた。

今年も混戦となったST-Zクラスは途中目まぐるしく順位が入れ替わったが、最後はNo. 500 5ZIGEN AMG GT4がトップに返り咲き優勝。ST-TCRクラスは、終盤にトラブルに見舞われながらも、序盤から力強い走りをみせていたNo. 75 Team Noah HOND CIVIC TCRがクラストップチェッカーを受けた。

ST-1クラスはスタートからライバルを圧倒する速さをみせたNo.2 シンティアム アップルKTMが優勝、ST-2クラスは日曜日の午前になって逆転を果たしたNo.225 KTMS GR YARISがクラストップチェッカーを受け、ST-3クラスはスタートから圧倒的な強さをみせたNo. 52 埼玉トヨペットGB クラウンRSが、そのまま逃げ切って開幕2連勝を飾った。

ST-4は今回が新型のGR 86での参戦となったNo. 86 TOM’S SPIRIT GR 86が優勝。マツダ『デミオ』同士の優勝争いとなったST-5クラスはNo. 17 DXLアラゴスタNOPROデミオが優勝を飾った。

また車両開発やカーボンニュートラルのテストを目的とした賞典外のST-Qクラスは、7台それぞれが長丁場のレースで奮闘。独自のパーツを組み込んでいるNo. 3 ENDLESS AMG GT4は大きなトラブルにも見舞われず順調に走行し、721周を走破し、総合では6番手でフィニッシュした。

今回初参戦となったNIssan Z Racing Conceptは230号車が度重なるトラブルに見舞われながらも502周を走破。序盤はタイヤトラブルに苦しめられていた244号車は707周を走り、総合10番手でレースを終えた。

ROOKIE Racingの2台は途中トラブルに苦しめられながらも、最後は2台ともチェッカーを受け、28号車は609周を記録。水素エンジン搭載の32号車は前年よりも約100周多い478周を走りきり、最後はMORIZOことトヨタの豊田章男社長が最終ドライバーを務めた。

No. 61 Team SDA Engineering BRZ CNF Conceptは624周を走破。No. 55 MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio Conceptはレース後半にクラッシュを喫してしまい、最後まで走りきることはできなかった。