季節の変わり目や、環境の変化によりストレスを感じやすい春は、睡眠トラブルに悩む人が増える季節でもあります。質の良い睡眠は、健康的な生活には必要不可欠なもの。そこで、不眠解消のセルフケア法について、漢方や薬草に関して深い知識を持つ鍼灸師のち…

 季節の変わり目や、環境の変化によりストレスを感じやすい春は、睡眠トラブルに悩む人が増える季節でもあります。質の良い睡眠は、健康的な生活には必要不可欠なもの。

そこで、不眠解消のセルフケア法について、漢方や薬草に関して深い知識を持つ鍼灸師のちゃか先生に、不眠の方におすすめのセルフケア法を聞きました。

―東洋医学とは?―
東洋医学は、疲れやすい、身体が重い、冷えやすい、肩や首などのコリがある、寝つきが悪い…など、何となく不調を感じている時から専門家のアドバイスをもとに治療・ケアをし、心と体を整え良い状態を維持するというもの。病気を未然に防ぐ「未病」という考えで、その治療法として用いられるのが鍼灸やあん摩、漢方などです。


寝る前に体温を上げる

Q:不眠に悩む方におすすめしていることは?

「お客さまには、ドライブラシを使った経絡(リンパ)マッサージをおすすめしています。人は、体温が下がる時に眠くなるため、寝る前の体温を少しでもあげておくことがスムーズに眠りにつくためには重要なことです。寝る時に体が冷えた状態では、体温が下げられないので寝付きが悪くなったりします。
ドライブラシマッサージは、体を洗うものよりも少し硬いドライブラシで、経絡にそってマッサージします。皮膚の真下にある毛細血管を間接的に刺激することになり、一時的に血流が促進されるといわれています。何となく詰まっているなという部位、首元や鎖骨、脇の下などをこすってみるのも良いですし、肩甲骨の後ろあたりを撫でると自律神経が整うとも言われているので、ぜひやってみてください。」

Q:マッサージ以外にもできることは?

「暖かいハーブティ、睡眠系・リラックス系のブレンドティも良いですね。特におすすめなのは、全身を温めてくれるシナモンです。体を温めるだけでなく、リラックス効果も期待できるので、不眠や寝つきが悪い方にはおすすめです。」

寝る前のスマホは睡眠の敵!?

寝る前のNG行動を聞いたところ、「寝る前のスマホはやめていただきたいですね。眼科の先生も『ベッドに入って、寝ながらスマホを見ることは不眠の原因になるだけでなく緑内障のリスクも高まる。絶対に良くないとおっしゃっていました』」と、ちゃか先生。

眠れないからとスマホを見るのは、むしろ逆効果のようです。次回は、スマホの見過ぎが健康や美に与える影響についてご紹介します。お楽しみに。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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ちゃか

鍼デトックス南青山院
薬草鍼灸院てんとう虫青山院

3歳からバレエを始め、18歳でヨガ・ピラティスに出会う。インストラクターとして活動中に、より深く体のことを学びたいと思うようになり鍼灸学校へ。在学中、刺絡や漢方・薬草に興味を持ち、独自の施術法、鍼デトックス(§HariDetox\Acupuncture Detoxification ®)を発案。鍼デトックスを広尾(現在、南青山に移転)に開院し、オーナーとして携わる。その後、インドネシア大学の医学部の解剖実習に参加し、人体解剖について本格的に学ぶ。
2020年に薬草スチーム療法を考案、東京・青山に薬草鍼灸院てんとう虫を開院。