富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 国内女子ゴルフツアーの富士フイルム・スタジオアリス女子オープン初日が8日、埼玉・石坂GCで行われた。「黄金世代」でツアー2勝の大里桃子(伊藤園)が、6バーディー、ボギーなしの66で回り、6アンダー。…

富士フイルム・スタジオアリス女子オープン

 国内女子ゴルフツアーの富士フイルム・スタジオアリス女子オープン初日が8日、埼玉・石坂GCで行われた。「黄金世代」でツアー2勝の大里桃子(伊藤園)が、6バーディー、ボギーなしの66で回り、6アンダー。2位に2打差の単独首位に立った。ショットの微調整に加え、「5種類ぐらいのグリップ」を駆使したパッティングが冴えた。昨年は5月に1勝、2位4度の活躍を見せた「ミス・メイ」が、気温上昇とともに復調してきた。

 大里は、フィーリングでグリップを決めているという。理由は「イップスだから」。2018年のシーズン途中から、「30センチのパットが思ったように打てなくなった」といい、「自分をごまかす」ために、グリーン上でさまざまなグリップを試みていると明かした。

 パッティングのグリップは、順手、クロスハンド(逆手)、クロー(利き手をカニのようにはさむ形)が一般的だが、大里いわく「私のクローはいろいろあるので、今日だけで計5種類ぐらいでパットしました」。そして、4~7メートルのミドルパットも沈め、6バーディーを奪った。

 今季は開幕から調子が上がらなかった。トップ10入りは1度もなく、2度の予選落ち。だが、昨日のプロアマ戦後にハンドファーストを意識したアイアンショットの練習で、「いい時の感覚を思い出した」という。

「いい時」とは、昨年5月のことだ。全週で優勝争いを演じ、ツアー2勝目もつかんだ。そして、「ミス・メイ」と称された。1年前も4月から調子を上げ、5月につなげた経緯があり、大里は言った。

「『ミス・メイ』で、みなさんに覚えていただいたのですが、また、印象付けられるような試合ができたらいいです」

 残り2日。得意の月を迎える前に、大里がエンジンをふかしていく。(THE ANSWER編集部)