ナイキは、マラソン2時間切りを目指すイノベーションプロジェクト「Breaking2」のレース戦略を公開した。「Breaking2」は、マラソン2時間切りという前人未到の記録に、エリウド・キプチョゲ、レリサ・デシサ、ゼルセナイ・タデッセの3人…

ナイキは、マラソン2時間切りを目指すイノベーションプロジェクト「Breaking2」のレース戦略を公開した。

「Breaking2」は、マラソン2時間切りという前人未到の記録に、エリウド・キプチョゲ、レリサ・デシサ、ゼルセナイ・タデッセの3人のアスリートが挑むイノベーションプロジェクトだ。

レースでは、電気自動車が3人のおよそ6m先を走り、レースのペース、経過時間と予想されるマラソンフィニッシュタイムを表示する。普通の先導者は5kmごとに情報が更新されるが、Breaking2の先導車は200mごとに新しい情報に更新していく。

ランナーのタイム維持をサポートするのは、バーナード・ラガトを含む世界屈指の長距離ランナーからなる30名のペーサーチームだ。ペーサーは一定のペースを維持し、風の抵抗からランナーを守り、サブ2のペースでのフィニッシュを助ける。ペーサーは、ランニング能力や性格を基準に選ばれた。

スタート地点では、一線上に3人のアスリートと6名のペーサーが並び、スタート後に素早くフォーメーションを組む。ナイキスポーツ研究所の研究者及び主席生理学車のブレット・カービー博士は、「ペーサーのフォーメーションは、ナイキスポーツ研究所がニューハンプシャー大学の風洞を使用し、ウィニング・アルゴリズム社との協力で、2016年の秋に行った風洞実験を元に、ランナーを風から守るための最適なフォーメーションを選びました」と説明する。

ペーサーはそれぞれ2周ずつ走り、およそ4.8km走ったところで交代する。交代ゾーンでは、一度に3人のペーサーが出入りすることが決まっている。ペーサーは1周ごとに交代し、隊列から2周走ったペーサーが抜ける。

水分補給は、個別に対応する戦略がとられる。自転車で一周(2.4km)ごとに、炭水化物が含まれた特製の液体入りボトルを手渡す。アスリート1人につき、60mlから100mlが入ったボトルを17本準備。3本から5本のボトルの中に、特別なミックスが入っている。特製ボトルは、それぞれ異なる液体の量で、異なる濃度、異なるタイプの糖分とカフェインのミックス入りとなる。

マラソンキットは、重さ、フィット、快適さ、疲労軽減、グリップ性の5つの点にフォーカス。アスリートの体をスキャンしたデータと個人的な好みを組み合わせ、ランナーに合わせた特注のキットを製作した。

シングレットは、構造的に通気性を高めたシームレス・トランスファーニットを使用。ハーフタイツは、足の筋肉、腰の一定部位の着圧を変え、長さ、着圧レベルとクロッチのサポートをアスリートにあわせて調整している。冷涼な環境下で適切な締め付けが暖かさを提供するアームスリーブ、アスリートに合わせて仕上げたナイキ ズーム X フォームを着用する。

マラソン2時間切りプロジェクト「Breaking2」レース戦略公開

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