弱腰な日本の姿勢に憤りを感じたスポーツファンも多いのではないでしょうか。北京五輪スキージャンプ混合団体で、高梨沙羅がスーツの規定違反で失格になったことに関して、日本選手団は「今すぐこのルールに対して我々が抗議するということでは…

 弱腰な日本の姿勢に憤りを感じたスポーツファンも多いのではないでしょうか。

北京五輪スキージャンプ混合団体で、高梨沙羅がスーツの規定違反で失格になったことに関して、日本選手団は「今すぐこのルールに対して我々が抗議するということではない」との方針を示した上で、「今後、スキー連盟を通していろいろ話し合いながら、抗議ではなく改善を求めていく可能性はある」と話すにとどめたのです。

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この対応にはSNS上で異議を唱える声が噴出しました。メディア関係者は言います。

「沙羅選手の涙を見ましたか?4年間、努力を重ねてきた結果、必死で繰り広げたパフォーマンスをあんな不可解な判定で覆されるだなんて、絶望しかありませんよ。それに対して日本選手団が取るべき態度は、正々堂々と『NO!』の意思表示をすることです。それが失意のアスリートが救われるための最善策に他なりませんよ」

この競技では4か国、計5人の失格者が出ることとなりました。五輪の夢舞台へとわざわざ失格するために出るアスリートは、一人もいません。飛んだ後に検査して失格させることで、自身の存在意義を高めるやり方は、アスリートファーストの考え方とは180度異なります。決して容認されるものではありません。


前述のメディア関係者は続けます。

「日本のスポーツ界は理不尽なことがあっても耐え、忍ぶことが美徳とされてきた。今の40代以上の人は、指導者や年長者からの体罰に耐えて、スポーツに打ち込んできた人も多いでしょう。しかし、おかしいものはおかしいとハッキリ言えるスポーツ界にならなくてはいけない。今回の『抗議なし』には、事を荒立てたくない『事なかれ主義』を連想してしまいます。『もうこの悲劇を繰り返すな。アスリートを第一に考えた透明性のあるルール作りをすべきだ』と日本が率先して世界のスキー関係者に働きかけていく、そんなリーダーシップを期待したいです」

アスリートが五輪での悔しさを晴らせるのは、どんなに早くても4年後…だからこそ、悔いのないパフォーマンスをしてほしい。そんな願いが届くよう、日本の競技関係者には毅然とした態度で臨んで欲しいと願わずにはいられません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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