第98回東京箱根間往復大学駅伝競走は3日、往路を1位で終えた青山学院大学はこの日の復路でも終始快調にリードを広げ、総合タイム10時間43分42秒の大会新記録で2年ぶり6度目の総合優勝を果たした。前日に…
第98回東京箱根間往復大学駅伝競走は3日、往路を1位で終えた青山学院大学はこの日の復路でも終始快調にリードを広げ、総合タイム10時間43分42秒の大会新記録で2年ぶり6度目の総合優勝を果たした。
前日に行われた往路のレース、1区では中央大学に、花の2区では駒澤大学に先行を許すものの、3区では東京国際大学に12秒の差を付けトップに立つと、一度も順位を落とすことなく、まずは往路で2位の帝京大学に2分37秒の差をつけ優勝。
◆【結果一覧】1月2日~1月3日 往路・復路の順位、個人成績
■10時間43分42秒の大会新記録を樹立
この日の復路でも、唯一8区で2位の順天堂大学に20秒ほど差を詰められたが、7区での区間賞のマージンは大きく、さらに9区と10区で区間新を連発。結果的に同大が2020年に記録した10時間45分23秒を1分40秒あまり更新する10時間43分42秒の大会新記録でテープを切った。
優勝後、チームに胴上げされた青学の原晋監督は「もう少しダイエットしておけばよかった」とその感想で笑いを取るのほどの余裕を見せ、最後には「6連覇目指してがんばります」と宣言するほどの圧勝だった。
1980年代まで日本のマラソン界を牽引したレジェンド、現・日本陸上連盟理事でもある瀬古利彦さんは「青学のための青学のレースでしたね」とその強さを表現、今回のメンバーには「4年生が2人しかいませんから、来年も(今日のレースメンバーから)8人が残ります。(この青学の強さは)しばらく続くかもしれません」と絶賛した。
前日、往路の4区で首位を堅持した主将の飯田貴之選手は昨年4位となった悔しさも吐露。「(レース前に4年でエースだった)神林(勇太)さんが(骨折でメンバーから)抜けたこともあって4位に終わり、(今年は)何があっても崩れないチームを目指して来ました。選手全員が(その目標を)体現できたので嬉しく思っています」と優勝の喜びを語った。
自身も箱根駅伝で監督として早稲田大学を優勝へ導いた解説の渡辺康幸さんも「今回エントリーしていた16人の誰が出て来ても同じ走りができる層の厚さが素晴らしい」と勝因を分析した。
陸上界のかつての実力者が、高評価を与えてやまない今日の青学大、果たしてその黄金期がまたも戻って来るのか、それとも来年に向け他大学の巻き返しがあるのか、またこれからの1年間が楽しみな箱根駅伝が幕を閉じた。
◆青学大・原監督「過去最強」を体現 選手にアッパレ「口だけではなく現実のもの」に
◆青学大が2年ぶり6度目総合V 合計で大会新 復路、10区も新記録
文・SPREAD編集部