来年2月に開催される北京五輪を前に、続々と話題が上がってきているウィンタースポーツ。中でも注目度の高い競技の一つといえば、フィギュアスケートだろう。

オリンピックでのフィギュアスケートといえば、2006年トリノ五輪で金メダルを獲得した荒川静香さんの「トゥーランドット」や2014年ソチ五輪で浅田真央さんがフリーで滑った「ピアノ協奏曲第二番」。さらには2018年平昌五輪、羽生結弦選手のフリー曲「SEIMEI」など、記憶に残るプログラムが数多くある。

そんなフィギュア界の「伝説」とされるプログラムについて、元日本代表の中野友加里さん、小塚崇彦さん、高橋成美さんが、スポーツアンカー田中大貴さんのYouTubeチャンネル「アスリートチャンネル」に出演し、対談を繰り広げた。

【動画】中野友加里、小塚崇彦、高橋成美が語る 「伝説的プログラムやハプニング」とは

「伝説曲」であるが故に・・・


 
印象に残るプログラムを聞かれると、「申雪選手&趙宏博選手のトゥーランドット」と答えたのは中野さんと高橋さん。

一方で「真似されるプログラムって、伝説として残っているものが多いですよね」と話すのは小塚さん。中でも自身が印象深いものについて、こう語っている。

「ソルトレイク五輪で優勝したアレクセイ・ヤグディンさんの『Winter』でのステップですね。曲に合わせて氷を拾い、パッて投げる演出があるんですよね。今でもそういった演出をする選手をみると、ヤグディンさんを思い出します」

だが、そんな人々の「伝説」とされるプログラムがある故に、その曲を使用しづらい反面もあるという。

「最近だとボレロを使用する人が多いですが、やっぱり旧採点で6.0点満点をとった五輪金メダリストのトービル&ディーンという伝説があるので、なかなか使えなかったんですよね。よく佐藤久美子先生には『ボレロ使うんだ』みたいなことも言われていました」

と、自身も現役時代、「伝説曲」を使いづらかった経験があったという小塚さん。

中野さんも、

「ボレロは使っちゃいけない、みたいなところはありましたね。今でこそ『仮面の男』とか使う選手もいますが、当時はなかなか使えなかった。伝説を崩してはいけないという感じがありました」

と、手を出しづらかった経験を振り返った。

曲被りは「いかに自分のものにできるか」

さらに、プログラムの使用曲で気になるのが「曲被り」問題。

現役時代、「曲被り」に直面した中野さんは、当時のことをこのように振り返っている。

「『ロミオとジュリエット』『オペラ座の怪人』『火の鳥』この辺りは鉄板で誰かと被ります。被るつもりでやらなきゃいけないです。
私は現役時代『ジゼル』で安藤美姫ちゃんと曲被りをしたことがありました。しかも、スケートアメリカに一緒に出場して、私が滑った直後に美姫ちゃんが滑りました。
でも、そこでいかに自分のものにするかどうかが大事かなって思いますね」

一方で、こちらも現役時代「パイレーツオブカリビアン」で多くの曲被りを経験したというのが小塚さん。

「僕は、パイレーツオブカリビアンをやる中では1番になりたいとか、そういったことを意識して臨んでいましたね」

と、曲被りのなかでの自分の戦い方について明かした。

動画内ではこの他にも、中野さんや高橋さんが現役時代に経験したマル秘ハプニングについても明かされている。

ウィンタースポーツ   2021.12.15 10:08

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