「アンナプルナ南壁8091mに向かいます」まだまだ挑戦は終わっていません。いよいよ本日4月10日からアンナプルナ南壁8091mに向けて出発します。昨年の秋季エベレストから帰国後、この山に向けてトレーニングと準備をしてきました。今回、なぜこの…

「アンナプルナ南壁8091mに向かいます」

まだまだ挑戦は終わっていません。

いよいよ本日4月10日からアンナプルナ南壁8091mに向けて出発します。

昨年の秋季エベレストから帰国後、この山に向けてトレーニングと準備をしてきました。

今回、なぜこのアンナプルナなのか、南壁なのか?野心で登るのでは思う人もいるかもしれませんが、野心と本心は違います。

野心は外的情報や嫉妬などから生まれ、自分の本当の心でなかったりします。

「高所(低酸素)におけるスピーディで正確な登山をしたい」

それが今の僕の本心です。

僕の山として、常に秋季エベレスト単独・無酸素があります。今までエベレストは中国側とネパール側合わせて7000人の登頂者がいると言われていますが、そのほとんどが春の時期です。

春は秋に比べて気候が安定します(山によっては秋の方がいいところもあります)。

秋の単独・無酸素の登頂者は、中国側では1980年のメスナー氏のみ(8月下旬登頂)。

ネパール側の秋にソロで成功した人はまだ0人です。秋は風が強く、天候の急変が激しいです。風速40mの風がバンバン吹きます。雪も降ります。

風は目に見えないですが、荒れ狂う生きた猛獣です。

天気予報や山の雲の動きを見ながら逆算してベースキャンプの出発を決めますが、計画通りにいくことはなく、また道中雪が多くてなかなか進めなかったり、雪崩の問題など好条件での最終アタックにタイミングを合わせることが難しいです。。

本当にボロボロにされます。

そこで前から考えていたのは、タイミングを合わせるために低酸素における順応、食料や装備も軽量化してスピーディに「山に合わせる」ことでした。

そのために低酸素に慣れやすい身体を作り、酸素を無駄に消費しないマインドや呼吸法を作り上げてきました。

それを8000mの世界、アンナプルナ南壁で正確にしたいのです。

アンナプルナ南壁はけっこう「ヤバイ」山ですが、北側よりは雪崩は少なく、短期間で挑戦しやすい環境があります。

実際に南壁を見る機会がありました。標高差3000m近くの壁は大地の響きそのものです。

スタートしてから頂上、そして無事に下山するまで激しい登山になると思います。

何が起こるかわからないのが山です。

でも、そういう環境だからこそいかに心を落ち着かせて山に溶け込むか。

いい登山。自分なりのいい挑戦をしてきます!

そして、秋季エベレストに繋げます。

※山に溶け込み過ぎないようちゃんと冷静に判断して生きて帰ってきます。

※今回登るルートは、1970年にイギリス隊が登った南壁左稜です。

行って来ます。