アメリカ・サウスカロライナ州チャールストンで開催されている「ボルボ・カーズ・オープン」(WTAプレミア/4月3~9日/賞金総額77万6000ドル/クレーコート)のシングルス3回戦。  風の強いコンディションも、コートの反対側に…

 アメリカ・サウスカロライナ州チャールストンで開催されている「ボルボ・カーズ・オープン」(WTAプレミア/4月3~9日/賞金総額77万6000ドル/クレーコート)のシングルス3回戦。  風の強いコンディションも、コートの反対側にいるダリア・ガブリロワ(オーストラリア)がよき友人であることも、ダリア・カサキナ(ロシア)を戸惑わせることはなかった。2時間を超える戦いとなった3セットにわたるロシア人同士の対決(ガブリロワはロシアからオーストラリアに国籍を移した)は、カサキナがガブリロワを6-3 4-6 6-0で倒し、2年連続の準々決勝進出を果たした。  カサキナは手にした19本のブレークポイントのうち14本をものにし、一方のガブリロワは10本のうち2本をものにしたに過ぎなかった。  「非常に難しい試合だった。その上、私はすごくいい友達に対してプレーしていたわけだから、ダブルの厳しさだったわ」とカサキナは言った。「カギとなったのはブレークポイントだと思う。私はほとんどすべてのブレークポイントを勝ち取った」。  試合半ばのコーチとの話し合いも効果があったようだ(WTAツアーのルールとして、試合中にコーチからアドバイスを受けることができる)。  「彼は、私がかなりソフトにプレーし始めており、動きが止まっていると言ったの」とカサキナは明かす。「彼は正しかった。というのも、第3セットでよりアグレッシブにプレーし、もっと足を動かすよう自分を急き立てたら、その結果、私はいい仕事をすることができたから」。  カサキナの次の相手は、第10シードのイリナ カメリア・ベグ(ルーマニア)だ。やはり2016年大会のベスト8であるベグは、2010年大会の優勝者であるサマンサ・ストーサー(オーストラリア)を7-5 6-3で破って勝ち上がった。  「私はここにあまり大きな期待を抱かずにやってきたの」とカサキナ言った。「私はただクレーに戻ってきて、自分のお気に入りのテニスができることがうれしかった。勝ち上がれたことをとてもうれしく思っているわ。厳しい数ヵ月(昨年)を過ごしてきた。一試合も勝てない時期があったのよ」。  一方、ストーサーを下したベグは、3度目の準々決勝を戦うことになる。今大会に出場した3度のすべてでベスト8に進出しているベグは、第1セット4-5ダウンから5ゲームを連取し、第2セットでは一度も相手にブレークポイントを与えずに1時間39分で勝利をものにした。

 ストーサーがリズムを見つけられずに苦しみ、15本のウィナーに24本のアンフォーストエラーをおかしたのに対して、ベグは強風の中でも落ち着きを保ち、21本のウィナーを決めつつアンフォーストエラーを13本に抑えた。  また、悪天候のため水曜日の夜からもち越しとなっていた2回戦で、第5シードのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)はアニカ・ベック(ドイツ)を7-5 6-1で下して3回戦に駒を進めた。

 先の土曜日に行われたマイアミ・オープン(WTAプレミア・マンダトリー)の決勝でジョハナ・コンタ(イギリス)に敗れたウォズニアッキは、第2セットで5度許したブレークポイントのうち4度をセーブしたが、反対にベックは3度直面したブレークポイントのどれをもしのぐことができなかった。

 その後、ウォズニアッキは3回戦も戦い、予選勝者のアナスタシア・ラディオノワ(オーストラリア)を6-3 6-3で倒して8強入りを果たした。  そのほかの3回戦では、第8シードのアナスタシア・セバストワ(ラトビア)がオンス・ジャバー(チュニジア)を7-5 7-6(6)で、第11シードのミルヤナ・ルチッチ バローニ(クロアチア)は第7シードのキキ・バーテンズ(オランダ)を7-6 (5) 6-4で、ラウラ・シグムンド(ドイツ)は第15シードのルーシー・サファロバ(チェコ)を6-2 6-3で退けた。

 エレナ・オスタペンコ(ラトビア)は予選を勝ち上がったティーンエイジャーのファニー・ストーラー(ハンガリー)が棄権したとき、6-1 1-0でリードしていた。(C)AP(テニスマガジン)