開幕から2カードが経過。一喜一憂する時期ではないとはいえど、思ったようにいっていないチームのファンは悔しい思いをしていることだろう。今回は、直近のカードを見て感じた各チームの状況を、元ヤクルト、中日などで活躍したギャオス内藤氏が語ってくれ…
開幕から2カードが経過。一喜一憂する時期ではないとはいえど、思ったようにいっていないチームのファンは悔しい思いをしていることだろう。今回は、直近のカードを見て感じた各チームの状況を、元ヤクルト、中日などで活躍したギャオス内藤氏が語ってくれた。目についたのは延長の末、決着つかずに終わった4月5日の試合だったという。
——ギャオスさん、あっという間に2カードが終了しました。各チームの出だしを、どういう風にみていましたか?
「まだ、はじまったばかりだからなんとも言えない部分もあるけれど、はっきりと課題が明確になったチームと、課題が気にならなくなるぐらい、いいスタートを切ったチームが出ましたね。セ・リーグではなんといっても巨人。そして、パ・リーグでは楽天ですね。」
——ともに現在(6日現在)首位のチームですね。
「まあ勝っているから当然と言えば当然なんですけどね(笑)。ただ、どんな準備をしていたとしても、開幕したらわからないのはみなさんも知っての通り。その中で、課題が多いと言われる中でいいスタートを切ったというのは評価すべきことだと思います」
——巨人はベテラン・阿部選手が元気で、楽天は攻撃的2番・ペゲーロ選手の活躍が目立ちました。
「そうですね。阿部選手はオープン戦ではあんまりといった感じだったけど、素晴らしいスタートを切りました。それもいずれも試合の大事なところで打っているというのがさすがという感じがします。ペゲーロ選手も、2カード目のホークス戦でも当たりが出ましたし、これから楽しみです。ぜひ続けてほしいですね」
——その他のチームも、ベテランがいいスタートを切っているチームが多いです。今年のトレンドと言えるかもしれません。
「阪神の糸井選手とか、鳥谷選手も目立っているしね。ただ、それでいくと気になるのがこの前の広島と中日の試合ですね」
——延長の末、引き分けに終わった試合ですね?
「そうです。どちらもあと一本が出ずに終わってしまったんですが、特に気になったのが中日です。13安打で3得点のみ。チャンスを生かせなかった。これは選手にも言えることで、出場機会があるのに結果を出せずにいる。見ていてちょっと歯がゆいというか、もったいないですよね。今年はキャンプの中継もあり、かなりの時間取材をさせてもらいました。楽しみな選手も多かったので頑張ってほしいんですけど…」
——なかなか打線がつながらずにいます。
「はい。また、この日は2000本安打が近づいているベテランの荒木をスタメンから外しました。使う側は記録を気にすることはないと思いますが、荒木選手にはいいスタートを切って欲しかったはず。だけど、ちょっとブレーキだったんですね。じゃあといってか若手に託してみましたが、この日、代わりにセカンドで起用された堂上選手がノーヒット。こうなってしまうと、どっちを使っていくのかが非常に難しくなっていくと思うんです」
——たしかに…。なにかいいきっかけがあるといいのですが。
「本当ですね。まあまだ数試合ですから、考え過ぎてもしょうがない部分もあります。他チームがこのままいくとももちろん限りません。立て直していってほしいですね」
——ありがとうございました。
<OBプロフィール>
ギャオス内藤(ぎゃおす・ないとう)
球歴:豊川高→ヤクルト→ロッテ→中日
現役時代はパワフルな投球でファンを魅了。ヤクルトでは2年連続で開幕投手を務めるなど、エースピッチャーとして活躍した。引退後は、野球解説者として活動の場を広げている。2013年から昨年まではBCリーグ・新潟の監督も務めた。愛知県出身。右投げ右打ち。投手。本名は内藤尚行(ないとう・なおゆき)。