樋口久子・三菱電機レディスが開幕 女子ゴルフの国内ツアー「樋口久子・三菱電機レディス」が29日、埼玉・武蔵丘GC(6650ヤード、パー72)で開幕した。前週予選落ちした渋野日向子(サントリー)は6バーディー、3ボギーの69で回り、3アンダー…

樋口久子・三菱電機レディスが開幕

 女子ゴルフの国内ツアー「樋口久子・三菱電機レディス」が29日、埼玉・武蔵丘GC(6650ヤード、パー72)で開幕した。前週予選落ちした渋野日向子(サントリー)は6バーディー、3ボギーの69で回り、3アンダーで首位に1打差、河本結(リコー)と並ぶ3位発進した。4アンダーの申ジエとペ・ソンウ(ともに韓国)が首位。

 8番パー3。渋野が6番アイアンを振り切ると、ボールはグリーンエッジでバウンドし、カップへと向かった。観客は「行け」と声を上げたが、渋野は「やめて」と念じていた。その思いは通じて、カップの手前1メートルでストップした。

「あそこで止まっとって良かったです。(第1打が)グリーンをキャッチしていなかったからですが、30センチ前にいっていたらそのまま(カップに)いったかもしれません。危なかったです(笑)」

 どうして、そこまでホールインワンを嫌がるのか。理由は、昨年大会第1ラウンド(R)にあった。同じ8番パー3。渋野はツアー2度目のホールインワンを決めたものの、65位で予選落ちした。アマチュア時代から、ホールインワンを決めた試合は5戦全て予選落ちのジンクスを当時告白。今大会前には「8番は、もう嫌な思い出として今年は入れん」と宣言していた。

 そんなゲン担ぎもあって、渋野はこのホールを境にスコアを伸ばした。後半の11番パー4では、グリーン奥から6ヤードのアプローチを直接入れてバーディー。最終18番パー5でも、25ヤードの第3打を50センチに寄せてバーディーフィニッシュを決めた。

「(予選落ちした)先週と比べてもショットの距離感が合ってきました。トップまでゆっくり上げて、切り返しが速くならないことと、振り切ることを意識しています。日替わりですが、今日はいい感じでしたね」

 19年シーズンも予選落ちした翌週に優勝を飾ったことがある。かつての攻め一辺倒ではなく、「守る」ことを覚えた22歳。残り2R、36ホールも目が離せない。(THE ANSWER編集部)