2年連続でアメリカとオーストラリアというデビスカップ史上もっとも多くの勝利を誇る国同士が対戦する。 木曜日に行われたドロー抽選の結果、金曜日に始まるデビスカップ・ワールドグループ準々決勝「オーストラリア対アメリカ」(4月7日~9日/オー…

 2年連続でアメリカとオーストラリアというデビスカップ史上もっとも多くの勝利を誇る国同士が対戦する。

 木曜日に行われたドロー抽選の結果、金曜日に始まるデビスカップ・ワールドグループ準々決勝「オーストラリア対アメリカ」(4月7日~9日/オーストラリア・ブリスベン/ハードコート)の対戦カードが決まった。

 アメリカのナンバーワンであるジャック・ソックはオーストラリアのジョーダン・トンプソンと第1試合を戦うことになった。また、第2試合はオーストラリアのナンバーワン、ニック・キリオス(オーストラリア)がアメリカのジョン・イズナー(アメリカ)と対戦することが決ままった。

 土曜日にはダブルスが行われ、日曜日には初日の対戦相手を入れ替えたシングルスが行われる。この対戦の勝者は、9月15日から17日に行われる準決勝で「イタリア対ベルギー」の勝者と対戦する。

 過去の対戦でアメリカはオーストラリアに対して26勝20敗とリードしており、昨年メルボルン・クーヨンのグラスコートで1回戦を戦ったときはアメリカが勝利した。だから今回、オーストラリアはアメリカに対して昨年よりよい成績をあげたいと強く願っている。

 アメリカはデ杯で最多となる32回の優勝を誇り、オーストラリアは2位の成績にあたる28回の優勝を記録している。しかしアメリカは2007年以来優勝がなく、オーストラリアも最後の優勝は2003年に遡る。

 世界ランキングでアメリカのトップであるソックは15位、イズナーは23位。一方、オーストラリアのキリオスは16位で、トンプソンは79位。ランキングでオーストラリアのナンバー2であるバーナード・トミック(43位)は今回プレーしない。

 そのほかのメンバーは、オーストラリアがサム・グロスとジョン・ピアース、アメリカがサム・クエリーとスティーブ・ジョンソンで、彼らはダブルスで対戦する予定になっている。

 両国がワールドグループ準々決勝で最後に対戦したのは1999年のことで、そのときにはオーストラリアが4勝1敗で勝った。そして、両チームが現在の両監督を選手として起用していた。

 アメリカのジム・クーリエ(現監督)にとっては最後のデ杯で、一方、オーストラリアのレイトン・ヒューイット(現監督)にとっては代表デビュー戦だった。

 キリオスは先のマイアミ・オープン(ATP1000)で、すべてのセットがタイブレークとなったロジャー・フェデラー(スイス)に対する敗戦を経験したばかりのところだ。フェデラーは最終的にマイアミで優勝を遂げた。そしてその準決勝ではほとんどの観客が、マイアミの前にインディアンウェルズ(ATP1000)、その前には全豪オープンを制していたフェデラーを応援していた。

 「ここに戻って来て母国のファンの応援を受けるのを楽しみにしている」とキリオスは言った。「今年はどんなことだって可能だと思う」。

 イズナーはキリオスに対するここ3試合のうち2試合に勝っているが、ふたりの最後の対戦となっている昨年のアトランタ決勝ではキリオスが7-6(3) 7-6(4)で勝っていた。

 「僕の意見では、彼は今(以前の対決のときより)ずっと成熟している」とイズナーはキリオスについて言った。「多くの人がキリオスはこれまでで最高のテニスをプレーしている、と主張しているよ」。

 一方、国際テニス連盟(ITF)は8月の年次会議で、来年からデ杯で採用している5セットマッチをやめて3セットマッチに変えるか、3日ではなく2日にわたりプレーするかを検討することになる。

 これはすでに過密なスケジュールの中でより多くのトッププレーヤーのデ杯出場を促すための試みの一環だ。今年のデ杯1回戦は全豪オープン直後の週末に行われたが、トップ10の中で参加したのは全豪で早期敗退したノバク・ジョコビッチ(セルビア)だけだった。

 伝統主義者のヒューイットは現在のままの5セットマッチを押しているが、クーリエは過去に変更は大会にとってよいことかもしれないと発言していた。

 「我々は未来に何が起こり得るかではなく、いま何ができるかに気持ちを集中させている」とヒューイット。「僕らは自分たちに最高のチャンスを与えたい。ベスト4進出を達成できたら、それはかなり特別な成就だ」。

 クーリエは何が起ころうとそれは大会を向上させる助けになるだろうと言った。

 「どういうことになるかはわからない。僕らはそれを決める過程には参加していないからね」とクーリエ。「デビスカップの未来がどんなふうになろうと、全体的に見てよりよい大会になっていき続ければいい。そうなるよう願っている」。(C)AP(テニスマガジン)