10月10日、東京六大学野球秋季リーグの第4週2日目が行われ、第2試合では立大が4対1で法大に競り勝ち、勝点を5(5勝1敗)に伸ばした。4回裏、立大の4番・東がライトへ「気持ちで持っていった」という先制アーチを放った。 前日がリーグ戦初戦…

 10月10日、東京六大学野球秋季リーグの第4週2日目が行われ、第2試合では立大が4対1で法大に競り勝ち、勝点を5(5勝1敗)に伸ばした。

4回裏、立大の4番・東がライトへ「気持ちで持っていった」という先制アーチを放った。

 前日がリーグ戦初戦だった法大と、ここまで5試合を戦って4勝1敗の立大の対戦。立大はリーグ戦通算5試合で0勝0敗、防御率6.59の荘司康誠(3年・新潟明訓)が先発。対する法大は、リーグ戦通算13試合で4勝4敗、防御率1.88、ドラフト候補に挙げられる大型左腕・山下輝(4年・木更津総合)が今季初マウンドに上った。

 序盤3回は両先発が好投して試合は動かなかったが、4回表に立大が無死走者なしから4番・東怜央(4年・福岡大大濠)がライトへ「気持ちで持っていった感じです」という自身リーグ戦通算6本目の本塁打を放って1点を先制。しかし法大すぐさま反撃し、4回裏に2死ながら一、三塁のチャンスを掴むと、7番・村上喬一朗(3年・東福岡)のタイムリー2塁打。両者一歩も譲らない形で1対1の同点で5回を終了した。

6回表、立大が主将・太田の犠牲フライで三塁走者・宮﨑がホームイン。これが決勝点となった。

 試合が再び動いたのは6回表だった。立大が3番・宮﨑仁斗(3年・大阪桐蔭)、4番・東の連打、5番・山田健太(3年・大阪桐蔭)の犠打で1死二、三塁として、「久々のスタメンで緊張していた」という主将の6番・太田英毅(4年・智辯学園)の犠牲フライで勝ち越しに成功。その後のピンチを凌いだ立大は、8回表に再び太田が、「何も考えずにボールに食らい付くことができた」と今度は2点タイムリー3塁打を放って3点リード。投手陣は、先発・荘司が4回2安打1失点の後、4投手が継投で1点も許さず。4対1で逃げ切った。

 敗れた法大の先発・山下は「今季の初登板で、自分の調整もバタバタで、ドラフトもあって、いろいろ重なって大変でした。一昨日からご飯がノドを通らなかった」と言いながらも、力強いストレートと鋭いスライダーを低めに集めて7回を7安打12奪三振2失点。「自分的にはまずまず」と納得の表情を見せていたが、打線が9安打で1得点のみ。5回2死1、3塁、6回1死2塁、7回1死2、3塁のチャンスを生かせず、リーグ戦連敗スタートとなった。

大型左腕として明日11日のドラフト会議での指名が期待される法大・山下は7回7安打ながら12奪三振を奪って持ち味を見せていた。

■立教大vs法政大2回戦
立大 000 101 020=4
法大 000 100 000=1
【立】荘司、○野口、島田、池田陽、宮-黒岩
【法】●山下輝、篠木、古屋敷-村上
本塁打:立大・東《4回ソロ》

◎立教大・溝口智成監督
「苦しい展開でしたけど、まずはピッチャーが繋いで1点に抑えてくれたことで、何とか流れを向こう渡さずにやれた。(先発の荘司は)まだまだ経験が浅いんで手放しに(褒める)という訳にはいかないんですけど、リーグ戦の序盤のころよりも安定してきた。(勝点5に)まだまだ早いですけど、優勝争いに残って終盤を迎えられることは確か。先を見ずに、次のカードの1戦目に全力を尽くしたい」

◎立教大・太田英毅(4年・智辯学園)
「久々のスタメンでいつも以上に緊張していたんですけど、それがいい緊張感になった。今までチームの役にあまり立ててなくて苦しかったので嬉しいです。精神的にも技術的にもいつでも行ける準備はしていた。今日はやってやるぞという気持ちでした」

◎立教大・東怜央(4年・福岡大大濠)
「(先制ホームランは)打った瞬間は入るとは思わなくて、なんとか入ってくれ入ってくれと思いながら走っていた。気持ちで持っていった感じです。(今季の)前半はあまり貢献できなかったので、今日、打撃で貢献できたのは良かったです」

◎法政大・山下輝(4年・木更津総合)
「全体的には悪くなかった。調整はいろいろ難しかったですけど、神宮で投げられるということで、急ピッチで調整して、7回をちゃんと投げられたので少しは安心しました。インコースのスライダーで思い通りに空振りが取れていた。夏に取り組んできたことは出せたので、自分的にはまずまずの結果だと思います」