気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。2017年3月31日付●文科省あっせん、違法天下り…

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年3月31日付

●文科省あっせん、違法天下り計62件,最終報告、元次官ら43人処分(読売・1面)

●タイヤ値上げ、天然・合成ゴム価格上昇で(読売・12面)

●英EU離脱、日産ゴーン氏「ルールに従う」(読売・13面)

●東芝株主から批判続出、半導体分社化は承認、臨時株主総会(朝日・8面)

●完全自動運転道急ぐ、ベンチャー先導社会ニーズに商機 (朝日・11面)

●シートベルト警告全席義務、20年秋以降の新型車 (朝日・39面)

●論点、国鉄民営化から30年、冨田哲郎・JR東日本社長 (毎日・11面)

●4月からこう変わる、値上げ相次ぐ (産経・1面)

●JR貨物、初の鉄道黒字、今期見通し、営業力強化が奏功 (産経・11面)

●次世代車性能評価へ指針、経産省、メーカーの開発後押し、系列超え協力促す (日経・5面)

●オピニオン、2人の「商人」と車の未来 (日経・6面)

●高速の速度制限、緩和を、ヤマト・佐川、政府に要望 (日経・15面)

●愛知の農業法人と提携、トヨタ、2社と (日経・16面)

ひとくちコメント

きょうは3月31日。2月からスタートした「プレミアムフライデー」に当たる日だが、月末でしかも企業などは1年で最も気忙しい年度末の金曜日であり、政府の通達どおりに午後3時に早退してのんびり過ごすという気分になれない人も多いことだろう。

そんな国の“ご都合主義”で実施されたこともあってなのか、きょうの各紙の紙面をみてもプレミアムフライデーの話題はほとんど見当たらない。それよりも一夜明ければ新年度入りである。4月から変わるものも多く、昨日も東京などが取り上げていたが、きょうは産経が「4月から値上げ相次ぐ」などと一覧表にして1面で報じている。大手タイヤ各社の値上げについてはきょうは読売が報じている。

それによると、「保険・税制」関連ではエコカー減税の適用基準の厳格化や国民年金保険料が月額230円引き上げられる、など。また「新制度・新組織」関連では車に図柄入りナンバープレートが実施されるほか、消費者がガス会社を選べる都市ガス小売りの全面自由化がスタート。さらに、「企業」関連では、石油元売り最大手のJXHDと3位の東燃ゼネラル石油が経営統合するほか、富士重工業が4月1日から社名「SUBARU(スバル)」に変更する。

また、新年度からトップが交代する企業も少なくない。産経は日産自動車と三越伊勢丹HDの2社を取り上げて、このうち、日産は社長に西川廣人氏が就任し、カルロス・ゴーン氏は会長に専念すると伝えている。

そのゴーン氏だが、16年余り続けてきた「社長」の肩書きとして登場するのは最後の晴れ舞台となった起業家向けのイベントで講演。きょうの読売や朝日などが取り上げているが、トランプ政権の誕生など反グローバル化の機運について「これまでの行き過ぎへの一時的な調整に過ぎず、世界が一つの市場になる大きな流れは変わらない」などと述べて、保護主義が長引くことはないことを示唆したという。

新年度に入っても日産・ルノー・三菱自動車3社の会長を兼任するゴーン氏の一挙手一投足が気になることには変わらないだろう。

日産自動車のカルロス・ゴーン社長(Slush Tokyo 2017)《撮影 池原照雄》

日産自動車のカルロス・ゴーン社長(Slush Tokyo 2017)《撮影 池原照雄》