埼玉西武の2017年シーズンは、3月31日に札幌ドームで開幕する。本拠地開幕戦は4月4日のオリックス戦。昨季はパ・リーグ4位の成績に終わり、3年連続でBクラスに沈んだ。今季から指揮官に辻新監督を迎え、Aクラス浮上、そして9年前の2008年以…

埼玉西武の2017年シーズンは、3月31日に札幌ドームで開幕する。本拠地開幕戦は4月4日のオリックス戦。昨季はパ・リーグ4位の成績に終わり、3年連続でBクラスに沈んだ。今季から指揮官に辻新監督を迎え、Aクラス浮上、そして9年前の2008年以来遠ざかっているリーグ制覇を目指す。ここでは、埼玉西武が2017年シーズンを勝ち抜くうえで、重要な鍵を握る主な選手たちを紹介していきたい。

■岸がFA移籍で奮起が期待される先発陣

 埼玉西武の2017年シーズンは、3月31日に札幌ドームで開幕する。本拠地開幕戦は4月4日のオリックス戦。昨季はパ・リーグ4位の成績に終わり、3年連続でBクラスに沈んだ。今季から指揮官に辻新監督を迎え、Aクラス浮上、そして9年前の2008年以来遠ざかっているリーグ制覇を目指す。ここでは、埼玉西武が2017年シーズンを勝ち抜くうえで、重要な鍵を握る主な選手たちを紹介していきたい。

 まずは、昨年オフに岸投手がFA移籍した投手陣。昨季は1年間を通してローテーションを守り抜いた投手がおらず、規定投球回到達も、菊池投手のみに留まった。昨季以上に奮起が促される先発陣の中で、野上、高橋光、多和田にかかる期待は大きい。3投手は昨季、いずれも100イニング前後を投げるなど奮闘したが、野上が3勝9敗、高橋光が4勝11敗と、黒星が先行している。

 どちらも、課題は終盤にかけてのピッチングにある。野上は18回の先発で6イニングを投げきったのは9回。高橋光は、19回の先発で8回と、半数以上の登板で先発の役割を果たせなかった。2人が課題を克服し、投手陣を支える柱となることができれば、Aクラスは自ずと見えてくるはずである。

 リリーフ陣では、小石に注目したい。昨季は1年を通して1軍に帯同し、自己最多の50試合、74回2/3イニングを投げたが、今季もそれを継続できるかが重要になる。昨季は、試合の序盤に先発投手が崩された場合などでのロングリリーフが多かったが、今季はどのような場面で起用されるだろうか。

 そのほかにも、残念ながら肩を痛めて離脱してしまったが、菊池以来となる高卒新人、A班キャンプ帯同となったドラフト1位の今井をはじめとして、速球が魅力の中塚、平井、田村といった大卒、社会人出身の即戦力投手や新外国人選手も加入し、投手陣の再建が図られている。

■遊撃でレギュラーをつかむのは?

 続いて野手陣。左翼・栗山、中堅・秋山に加え、今季から外野手登録となる昨季の盗塁王・金子侑が右翼に入ると見られ、そのほかにも坂田、木村文、田代と個性的なメンバーが名を連ねている。しかし、新キャプテン・浅村が守る二塁、山川やメヒアが守る一塁こそ計算が立つものの、ここ数年の課題となっている遊撃は確固たるレギュラーがいない状況となっている。

 遊撃手、三塁手としてレギュラー定着を狙うのは、昨季の終盤に遊撃の先発メンバーとして定着した呉や、1軍で2本のホームランを放った外崎、抜群の守備力を誇り、ここ数年はレギュラー候補として挙げられている永江である。渡辺直や鬼崎といったベテラン勢も機会を窺っているが、ドラフト3位ルーキーの源田が今のところ頭一つ抜けている。

 打撃に課題を残している選手が多いが、外崎は2軍でチーム3位となる12本塁打を記録するなど、打撃面でも存在感を発揮しつつある。永江も、呉、外崎にはない圧倒的な内野守備の技術があるだけに、1年を通して一定の打撃成績を挙げることができれば、十分にレギュラー奪取のチャンスはある。

 ドラフト4位では外野手・鈴木を獲得するなど、着々と今後を見据えた補強が進められている。まずは今季、内外野に新しい風が吹き込んだ野手陣が、昨季同様にリーグ屈指の打撃成績を維持しながら、辻新監督の目指す堅守のチームを形成できるか、注目していきたい。

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

「パ・リーグ インサイト」編集部 ●文