【佐藤哲三(競馬解説者)=コラム『哲三の眼!』】◆焦りを見せない騎乗というのは大事だなと 札幌競馬場で行われたキーンラ…

【佐藤哲三(競馬解説者)=コラム『哲三の眼!』】

◆焦りを見せない騎乗というのは大事だなと

 札幌競馬場で行われたキーンランドカップは3番人気だったレイハリアが勝利。葵ステークスで人馬ともに初重賞制覇を果たした後の休み明けで、人気にもなっていましたし、亀田(温心)君にとってはプレッシャーもあったのではないかと感じますが、落ち着いた騎乗でいいレース運びだったと思います。

 小回りの札幌競馬場で、ハンデ51キロという中で、一番いいスタートを決めたことがまずファインプレー。狙って切ったということもあるでしょうし、この馬とコンビを組んで連勝していて、馬自身のことをよくわかっているんだなと。

 そこからハナに行くかとも思いましたが、途中で掛かって来た馬がいて難しい展開になりました。経験の浅い若手ジョッキーならば焦ってしまう可能性もある場面でしたが、亀田君は落ち着いていましたね。レイハリアのリズムを崩さず走れていましたし、コーナーワークでも気を抜かせずに回れていました。

 レース後のコメントでは「ガムシャラに何も考えず追っていました」と言っていましたが、外から見ている分にはそこまで焦らず、無我夢中という感じにも見えませんでした。以前にもこのコラムでお伝えしましたが、ジョッキー自身があまりに無我夢中になってしまい、それが外からも見えるのはいいことではない、という風に僕は思っていて。今回の亀田君は、そこまで無我夢中で乗っているようには見えませんでしたから、そういう焦りを見せない騎乗というのは大事だなと感じました。

 亀田君は若手の中でも結果を出しているジョッキーですし、僕の中のイメージでは特に短距離戦に強いという印象があります。もちろん長距離がダメというわけではなくて、レイハリアというお手馬もいますし、短い距離でいい結果を出しているイメージが強いのかもしれません。上位人気で接戦をモノにしたというのは自信になるでしょうし、馬自身もさらに力を付けて重賞連勝していますから、この先もこのコンビでの活躍が楽しみです。

 (構成=赤見千尋)