【スペシャルインタビュー】RWC2019アンバサダー 大畑大介氏2019年のラグビーワールドカップ(RWC)日本大会の開催を記念した特別仕様のナンバープレートの申請受け付けが、2月13日より始まった。絵柄の入った自動車用ナンバープレートが…

【スペシャルインタビュー】
RWC2019アンバサダー 大畑大介氏

2019年のラグビーワールドカップ(RWC)日本大会の開催を記念した特別仕様のナンバープレートの申請受け付けが、2月13日より始まった。絵柄の入った自動車用ナンバープレートが導入されるのはこれが日本初。右上にRWC2019の大会マークがデザインされたナンバープレートは2種類があり、1000円以上の寄付をすると、背景に大きな大会マークが入ったプレートを選ぶことができる。2月13日の発表会見に出席した大会アンバサダーの大畑大介氏に、このナンバープレートへの期待や活用法、RWC2019への想いを語ってもらった。

◆主張しすぎず、バランスのいいデザイン。

——ラグビーワールドカップ(RWC)2019日本大会のマーク入りの自動車用ナンバープレートの受け付けが、2月13日に始まりました。図柄入りの自動車用ナンバープレートは日本初です。

大畑 
すごいことですよね。RWC2019は日本ではもっと認知度を高めなければいけませんが、世界的にはサッカーのワールドカップ、夏季オリンピックに次ぐ3番目の規模を誇るスポーツ界のビッグイベントです。このナンバープレートによって、ラグビーファンだけではなく日本全体に向けてRWC2019をアピールできる。海外から旅行に来られた方々に対しても、「日本全体で盛り上げようとしているんだ」という認識につながると思います。

——実際にご覧になった印象は。

大畑 
RWC2019を主張し過ぎることなく、全体的にバランスよく配置されているのがいいと思います。ラグビーは個人よりもチームを優先して戦う精神性が強い競技ですし、前に出過ぎないところが日本人の気質に合っているな、と。

——日常生活の中で目にする機会が多いぶん、効果も期待できます。

大畑 
車にデザインされたものって、街中でも目を引きやすいですよね。今は自分で数字を選べることもあって、ナンバープレートは特に目が行きやすい。選手目線で考えても、このプレートを付けた車が走っていると、「応援してもらってるんだな」と感じて、がんばらなければという自覚が強くなると思います。

——国内におけるRWC2019の認知度が飛躍的に高まりそうです。

大畑 
2015年のイングランド大会で日本代表が活躍してくれたおかげで、日本でRWC2019が行われることは印象づけられたと思います。ただ、「試合が行われる12都市をすべて知っていますか?」と聞くと、まだ知らない人も多い。RWC2019への関心をより高めてもらう上で、ナンバープレートはとても有効なツールになると思います。

——活用法としては、どんなことが考えられるでしょう。

大畑 
図柄入りナンバープレートをつけたファンが集まるイベントを開催するのもいいですよね。僕が背番号14番だったので、下二桁が14の人で集まって交流したり。単に「車に乗って応援してます」ではなく、ラグビーファミリーとしてみんなで盛り上げられるコンテンツになれば、おもしろいと思います。



◆一人ひとりが当事者になって、RWCを楽しもう!

——大畑さんはRWC2019日本大会のアンバサダーを務められています。これまでの活動を通して、どんなことを感じられますか。

大畑 
招待されて行くことが多いので、そこだけを見ると「RWC2019が浸透しているな」と感じるのですが、今後は興味を持っていない層にアピールしていくことも大事。こうした活動にゴールはありませんし、もっと幅広い方たちに対してアプローチしていかなければ、と思っています。

——大会を成功させるために、これからの2年半で必要なことは。

大畑 
まずは日本代表がリスペクトされるチームになること。応援する対象が強ければ、応援しがいもありますから。その上で、少しでも多くの人に代表に目を向けてもらえるよう、僕たちがサポートしていくことが重要だと思います。

——2019年の日本代表に求められるのは、どんなことでしょう。

大畑 
今は2015年大会を見てラグビーに興味を持たれた方が多いので、ハードルは高いですよね。ただ、期待が大きいほど選手はがんばれますし、分厚い壁を乗り越えることが、アスリートの最大の楽しみでもある。プレッシャーイコール期待ですから、そこにチャレンジできる選手たちは幸せだと思います。

——RWC2019がこういう大会になってほしい、というイメージは。

大畑 
いろんな人にとって、人生を振り返った時の2019年の最大のトピックスが、RWC2019になってほしいですね。特に今回のRWC2019は、これまで限られた地域だけで回されてきた大会が初めて主要国以外で開催されるという点で、日本の一イベントにとどまらず世界的に大きな意味を持つRWC2019になります。だからこそ、ナンバープレートという形で国全体としてバックアップしてもらえるのは、非常にうれしいですね。

——RWC2019を楽しみに待つファンの方々に期待することを。

大畑 
1999年のウエールズ大会に出場した時、朝起きてカーテンを開けると、街中がウエールズのジャージーカラーの赤一色に染まっていたんです。それを見て初めて、「RWCはこれだけ国を動かすことができるんだ」と実感しました。あの空間でプレーできたことは自分にとって最高の喜びでしたし、あの人たちは間違いなく自分たちが当事者になってRWCを楽しんでいた。日本のファンにも、図柄入りのナンバープレートをつけることで日本の選手を応援する、来日する選手たちをもてなす気持ちを表すなど、どんな形であれ当事者としてRWC2019をとらえて、自分なりの楽しみ方で楽しんでもらえればうれしいですね。

2月13日の発表記者会見ではRWC2019組織委員会の嶋津昭事務総長、廣瀬俊朗氏とともに石井啓一・国土交通大臣を表敬訪問し、ナンバープレートをPRした
「つつましいデザインが、日本人の気質やラグビーの精神性にマッチしていると思います」と大畑氏
【手続きはカンタン!】 ①申込方法
お申し込みはウェブ(http://www.graphic-number.jp)、またはお近くの自動車ディーラー、整備工場にご相談ください。

②対象車両
新車・中古車の購入時だけではなく、現在乗っている車も番号を変更することなく交換できます。また車検時はもちろん、いつでもラグビーナンバーの取りつけが可能です。

③寄付金による大会開催支援
1000円以上の寄付をすると、図柄入りナンバーを選択することができます。この寄付金は、試合会場への輸送力増強に充てられます。

④料金
ナンバープレートの交付料金は地域によって異なります。詳しくは最寄りの運輸局、運輸支局等にお問い合わせください。


上は事業用、下は自家用のナンバープレートで、それぞれ左が寄付金付きの図柄入りナンバー。軽自動車でもこれらのナンバープレートを利用できる。

⑤記念保存
特別仕様ナンバープレートは使用終了後、不正使用防止のための穴を開けた上で、記念品として保存することができます。

PROFILE
おおはた・だいすけ/元日本代表(58キャップ)、RWC2019アンバサダー/1975年11月11日生まれ、41歳/東海大仰星高校→京産大→神戸製鋼。オーストラリア・シドニーのノーザンサバーブス、フランスのモンフェランでもプレー。日本代表として1999年、2003年のラグビーワールドカップに出場。テストマッチの通算トライ世界記録(69トライ)を持ち、2016年にワールドラグビーの殿堂入りを果たした。2011年の現役引退後は全国各地でラグビーの振興・普及活動を行っており、RWC2019アンバサダーも務めている。