大学生だけでチーム編成したジュニア・ジャパンが、パシフィック・アイランド諸国の次期代表候補相手に勇ましく戦い、大きな自信をつけた。 フィジーのスバで開催されてきた「ワールドラグビー パシフィック・チャレンジ 2017」は、18日に最終節を…

 大学生だけでチーム編成したジュニア・ジャパンが、パシフィック・アイランド諸国の次期代表候補相手に勇ましく戦い、大きな自信をつけた。

 フィジーのスバで開催されてきた「ワールドラグビー パシフィック・チャレンジ 2017」は、18日に最終節を迎え、ジュニア・ジャパンはトンガAを42-33で下して2勝目を挙げ、チーム史上最高の2位で大会を終えた。

 ジュニア・ジャパンは2013年から今大会(当時:パシフィック・ラグビーカップ)に参加しているが、当初は3年連続で全敗と苦汁をなめさせられ、前回大会でようやく初勝利(1勝)を挙げたばかりだった。しかし今年は開幕戦でサモアAに競り勝つと、第2戦ではフィジー・ウォリアーズ(最終節にサモアAを48-25で下し、3戦全勝で連覇達成)に敗れたものの健闘し、最後はトンガAを倒して、2勝1敗(総勝点10)という成績を収めた。

 最終戦、序盤は完全に相手のペースだった。キックオフボールを確保したトンガAは確実にゲインしてつなぎ、59秒でノーホイッスルトライを挙げた。パワフルなトンガチームはパスワークも巧みで、8分にもトライを奪う。

 しかし、12点を追う展開となったジュニア・ジャパンだが、前半16分に流れを変える。ゴールに迫り、NO8ファウルア・マキシ(天理大)がインゴールに突っ込んでこの日チーム初得点。22分にはラインアウトからモールで押し込み主将のHO堀越康介(帝京大)がトライを挙げると、SH齋藤直人(早稲田大)のコンバージョンも決まり、14-12と逆転した。さらに26分、ゴール前のラインアウトからモールで前進し、再びNO8マキシがトライゲッターとなってリードを広げた。

 その後、トンガにオフロードでつながれ2点差とされたが、ジュニア・ジャパンは37分、FB野口竜司(東海大)の好走とFWの連続突進でゴールに迫り、CTB中野将伍(早稲田大)が走り込んできてゴールラインを割った。

 28-19で前半を終える。

 突き放したいジュニア・ジャパンは51分(後半11分)、敵陣22メートルライン内のスクラムから展開してBKが躍動、最後はハードランナーのCTB中野が2トライ目を挙げ、35-19とした。

 それでも、ジュニア・ジャパンの厳しいディフェンスプレッシャーに苦しんでいたトンガAだが、55分、65分と連続トライを挙げ、35-33と2点差に詰める。

 だがリスタート直後、ジュニア・ジャパンはキックレシーブからカウンターアタックのチャンスとなり、CTB中野が右タッチライン沿いを駆け上がってインサイドでサポートについていたNO8マキシにつなぎ、勝利を引き寄せるトライを獲得。
 そして、未来の日本ラグビーを担う若人たちは最後までアグレッシブに戦い抜き、歓喜のノーサイドを迎えたのだった。