第4回WBCの1次ラウンド(R)B組は9日、中国が豪州と1敗同士で対戦。0-11の8回コールド負けで1次R敗退が決まった。これにより、すでに2勝を挙げている侍ジャパンは4大会連続の2次R進出が決定。反対にアジア勢は中国、A組の韓国、台湾とほ…

第4回WBCの1次ラウンド(R)B組は9日、中国が豪州と1敗同士で対戦。0-11の8回コールド負けで1次R敗退が決まった。これにより、すでに2勝を挙げている侍ジャパンは4大会連続の2次R進出が決定。反対にアジア勢は中国、A組の韓国、台湾とほか3か国が全滅した。日本以外がすべて1次R敗退するのは、史上初となった。

■中国の敗退で日本以外3か国が総崩れ…欧州の新星イスラエルと対照的な停滞ぶり

 第4回WBCの1次ラウンド(R)B組は9日、中国が豪州と1敗同士で対戦。0-11の8回コールド負けで1次R敗退が決まった。これにより、すでに2勝を挙げている侍ジャパンは4大会連続の2次R進出が決定。反対にアジア勢は中国、A組の韓国、台湾とほか3か国が全滅した。日本以外がすべて1次R敗退するのは、史上初となった。

 アジア勢にとって、屈辱的な結末だった。韓国、台湾に続き、中国の1次R敗退が決定。日本以外のアジア勢が全滅となった。4大会目にして、初の事態だ。

 負の先陣を切ってしまったのは、A組の韓国だ。6日の初戦でイスラエルに延長10回の末に敗戦した。続くオランダ戦も敗れ、同組の台湾とともに開幕2連敗。09年大会で日本との伝説の死闘の末に準優勝を果たしたが、今大会は最終戦を待たずして2大会連続の1次R敗退が決定。初出場のイスラエル、前回4強のオランダに悠々と2次R切符を明け渡す憂き目に遭った。

「史上最弱」との前評判もあった韓国は、低い評価を覆すことができず。初の地元開催ながら、地元メディアには「忘れたい大会になった」などと失望をもって伝えられた。勝った方が次大会の本戦出場権を得る8日の台湾戦は最大6点のリードを追いつかれながら、延長戦で辛くも勝利して3位を確保した。初の次大会予選R降格こそ回避したが、初の自国開催は寂しい結果に終わった。

■国内チーム出場拒否が起こった台湾、地力の差をぬぐえなかった中国

 反対に3連敗で最下位となった台湾。13年大会は1次Rを突破したが、今回は次大会の本戦出場権すら確保できず、予選R降格となった。国内リーグの問題で強豪チームのラミゴが選手派遣を拒否し、ベストメンバーを組めずに挑んだ今大会。グラウンドに立つ以前のチーム編成にも大きな課題が残ってしまった。

 日本と同じB組の中国もキューバ、豪州と2戦連続完封負けを喫した。パナマ系中国人のメジャー82勝左腕、ブルース・チェンが今大会のために現役復帰しながら、豪州戦は今大会初のコールド負け。世界の一線級との地力の差はぬぐえず、4大会連続の1次R敗退となった。

 欧州野球連盟に所属する今大会の新星・イスラエルとは対照的なアジア勢の停滞ぶり。唯一、2次R進出を決めた日本は、10日に1次R最終戦の中国戦、12日に2次R初戦のオランダ戦を戦う。2大会ぶりの世界一奪回を目指す侍ジャパンは、ただ一つのアジアの希望の光。その期待に応え、頂点に立つことができるだろうか。