「ダイエットを頑張っているのに、なかなか痩せられない…」「いつもどおりの生活をしているのに、最近なぜか太りやすい…」このようなお悩みをお持ちの方に質問です。食事や運動さえ気をつけていればすぐに痩せられると思ってはいま…
「ダイエットを頑張っているのに、なかなか痩せられない…」
「いつもどおりの生活をしているのに、最近なぜか太りやすい…」
このようなお悩みをお持ちの方に質問です。
食事や運動さえ気をつけていればすぐに痩せられると思ってはいませんか?
もちろん、ダイエットを成功させるためには食事や運動は必須条件です。しかし、「良質な睡眠」もダイエットには重要な条件のひとつといわれているのです。
そこで今回は、インナーケアのひとつともいわれている「睡眠」とダイエットの関係や、良質な睡眠をとるためのセルフケアについてご紹介します。
1.ダイエットは食事制限と運動だけではダメ?
ダイエットといえば、食事制限や運動と思われる方も少なくないはず。
しかし、この2つだけでは痩せにくく、ストレスの蓄積やリバウンドの原因にもなりかねません。
ダイエットを成功させるには、「規則正しい生活をする」「健康的なからだづくりをする」という視点がとても大切です。この2つを実践できていない方は意外に多く、このことがダイエットの妨げとなっている場合もあるのです。
睡眠の質が悪いと、代謝は落ち、痩せにくいからだになるといわれています。そこで大切になってくるのが、「質の良い睡眠」です。実は、質の良い睡眠をとることで、痩せやすいからだをつくることができるといわれているのです。
2.ダイエットと睡眠の質の関係
良質な睡眠はダイエットにうれしい効果をもたらします。その理由としては「成長ホルモン」や「メラトニン」、「食欲に影響するホルモン」が関係しているとされています。
これらのホルモンは痩せやすいからだづくりに関わり、しっかり眠ることで分泌量が増えるといわれているのです。
以下に、それぞれのホルモンがダイエットにどのように影響するのかを解説します。
2-1.成長ホルモン
「成長ホルモン」は、からだの新陳代謝を促し基礎代謝量を増やすほか、コラーゲン・タンパク質の合成や免疫機能を高める働きがあるといわれます。
そのため、睡眠不足で成長ホルモンの分泌量が少なくなると、基礎代謝量が減り太りやすくなるのです。
さらに、成長ホルモンには中性脂肪を分解して筋肉の修復をする働きもあるため、成長ホルモンの低下は体型へ大きく影響を及ぼします。
つまり、成長ホルモンが低下すると筋肉量や新陳代謝が落ち、逆に成長ホルモンがしっかり分泌されることで、基礎代謝がアップし、脂肪も分解されやすくなるとされているのです。
2-2.メラトニン
「メラトニン」は、体内時計を調節し、良質な睡眠を促してからだを休ませ、成長ホルモンの分泌を促す役割があります。
そのため、良質な睡眠をとりメラトニンが分泌されることにより、成長ホルモンの分泌をさらに高める効果が期待できます。痩せやすいからだを手に入れるためには、成長ホルモンを十分に発揮させることが大切といえます。
またメラトニンにはからだの老化を防ぐ「抗酸化作用」があるとされますので、美容にとってもうれしいホルモンです。良質な睡眠によりメラトニンが分泌されることで、美容と痩せ効果、2つの効果が期待できます。
2-3.食欲に影響する2つのホルモン
睡眠不足は食欲増加につながるとされています。睡眠不足になると、食欲を抑制する「レプチン」というホルモンが減り、食欲を増す「グレリン」というホルモンが増えるといわれているのです。
つまり、良質な睡眠をとりレプチンの分泌量が増えると、暴飲暴食が抑えられダイエット効果が期待できます。
これらのホルモンの影響のほか、睡眠不足は判断力を低下させるため、食欲に負けて食べてしまい、結果として太りやすくなることも考えられます。
そのため、睡眠をしっかりとることは、ダイエットをするうえで重要なセルフケアのひとつなのです。
3.睡眠の質を高め、痩せ体質を作る方法
睡眠の質を高めるためのセルフケアを3つご紹介します。
良質な睡眠をとり、痩せやすいからだを手に入れましょう。
3‐1.睡眠の記録をつける
日頃から睡眠の記録をつけることで、睡眠状態を見直すことができます。
チェックする方法は、「紙媒体にメモする方法」と「睡眠アプリを活用する方法」の2つが挙げられます。
〈紙にメモする方法〉
1. 布団に入った時刻、寝入った時刻、目が覚めた時間、起床時刻の4つをメモします。
2. 日中に眠気があったか、なども記載します。
睡眠の状態をメモすることは、自分の睡眠状態を把握し、見直すことにもつながります。
寝入った時間から目が覚めた時間を計算し、日中快適に過ごせているか見直しましょう。
個人差や年齢差はありますが、6~7時間が成人の睡眠時間の目安です。
枕元に紙とペンを置いておくと、忘れずに継続することができますよ。
まずは2週間続けましょう。
〈睡眠アプリを活用する方法〉
睡眠アプリとは、眠りの質を分析できるアプリです。ほとんどの睡眠アプリには、分析結果から睡眠状態を改善できる機能がついています。
この基本的な機能に加え、アプリによって個々の悩みに合わせた機能が搭載されています。
たとえば、以下のような機能が搭載されていることがあります。
・眠りが浅くなるタイミングで起こしてくれるアラーム機能
・自動的にいびきを録音する機能
・寝つきを促す音楽をかける機能
ご自身に合った機能がついている睡眠アプリを上手に利用し、睡眠の質を改善していきましょう。
3‐2.寝る前にからだを温める
寝る前に入浴やストレッチで一時的にからだを温めることで、睡眠の質が高まります。
私たち人間は、体温が低下するときに、自然と眠気を催すとされています。
体温が低下するタイミングとしては、入浴後やストレッチ後など。一時的にからだが温まると、その熱を冷まそうと手足の末端から熱が外へ出ていくため、体内の温度が低下しやすくなるといわれているのです。
そのため、体温が上昇する入浴後やストレッチ後など、体温が低下しだすタイミングで眠りにつくと、質の良い睡眠をとりやすくなると考えられます。
以下に、睡眠の質を高めるための入浴・ストレスの方法をご紹介します。
・睡眠の質を高める入浴法
食後1時間以上あけて、寝る2~3時間前、最低でも寝る1時間前までに少しぬるめ(40℃程度)の湯船に20分~30分ゆったりつかりましょう。半身浴もオススメです。
※寝る直前の入浴や42℃以上の熱い湯船につかると、交感神経が高ぶってしまい、睡眠の質が下がるため注意しましょう。
・ストレッチで血行促進
血行不良による手先や足先の冷えは、眠りを妨げる大きな原因となります。
就寝前のストレッチで血流の滞りを解消し、一時的に体温を上げましょう。
ベッドの上で仰向けになり、呼吸を整えて、「ワニのポーズ」「赤ちゃんのポーズ」といった軽いヨガや、背伸びや股関節周りをほぐすストレッチを行うことがおすすめです。
ヨガやストレッチを習慣化させることで、良質な睡眠をとることができるでしょう。
3‐3.漢方を取り入れる(情報提供:あんしん漢方)
「食事や運動には気を使っているのに痩せられない…」
「ダイエットと睡眠の関係は理解できたが、良質な睡眠をとれるか不安…」
そんな方には漢方薬がおすすめです。
女性の場合、ホルモンバランスの乱れによっても不眠が起こりやすくなるといわれます。漢方薬はホルモンバランスの乱れによる不眠・不調の改善には高い効果を発揮するため、女性のホルモン変動にかかわる不眠には、とくに効果が期待できます。
また、ストレスで食べ過ぎてしまったり、むくみやすくて太っているなどさまざまな肥満症状にも、漢方薬は効果が認められています。
自然の生薬を組み合わせて作られる漢方薬は比較的、副作用が少ないといわれているため、ダイエットや睡眠状態の改善が目的の方でも安心して服用できます。
「バランスの取れた食事や運動、睡眠記録をつけるなど、セルフケアを毎日続けるのは苦手」という場合でも、漢方薬なら毎日飲むだけなので簡単に続けられます。ただし、より効果を得るためには日頃のセルフケアを継続することも大切です。
早速試してみたいという方のために、以下に良質な睡眠をとるためによく使われる漢方薬をご紹介します。
<良質な睡眠をとりたい方にオススメの漢方薬>
・加味帰脾湯(かみきひとう):疲れやストレスを感じやすく胃腸が弱い方
血を補い気を巡らせて、精神を安定させる漢方薬です。
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):イライラしがちで、寝つきが悪い方
気を巡らせ、からだにこもった熱を冷まし、自律神経の乱れを安定させる漢方薬です。
ただ、注意したいのは、漢方薬は自分に合っているか否かがとても大切だということです。自分の今の状態に合っていない場合は、効果がないだけでなく、お金を払ったのにからだへのダメージ(副作用)を受ける場合もあります。
そのため、購入の際には漢方に精通した医師、薬剤師等へのご相談をおすすめします。
不調を手軽に改善したい方におすすめなのが、「あんしん漢方」のようなAIを活用した新しい漢方相談サービスです。
4.睡眠を見直してダイエットを成功させよう
今回は、睡眠とダイエットの関係や、良質な睡眠をとるためのセルフケアについてご紹介しました。良質な睡眠は成長ホルモン・メラトニン・グレリンなどの正常な分泌につながり、ダイエットや美容にうれしい効果をもたらします。質の高い睡眠をとるためにも、まずは自分の睡眠状態を見直すことが大切です。
規則正しい生活を送り、健康的に痩せていきましょう。
[文:あんしん漢方]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 杉岡 弥幸
北里大学で生薬学を学び、卒業後は大手漢方専門店にて漢方薬剤師として勤務。現在は自身のダイエット経験や健康に関する知識を活かして、漢方や養生による体質改善方法をWeb等で発信している。