フェドカップ・ワールドグループ1回戦「アメリカ対ドイツ」(2月11、12日/アメリカ・ハワイ州マウイ島/ハードコート)の開会式で、古い歌詞のドイツ国歌が歌われたあと、アメリカは最初のシングルスを制し、1勝0敗のリードを奪った。 …

 フェドカップ・ワールドグループ1回戦「アメリカ対ドイツ」(2月11、12日/アメリカ・ハワイ州マウイ島/ハードコート)の開会式で、古い歌詞のドイツ国歌が歌われたあと、アメリカは最初のシングルスを制し、1勝0敗のリードを奪った。  まずアリソン・リスク(アメリカ)がアンドレア・ペトコビッチ(ドイツ)を7-6(10) 6-2で倒したあと、2試合目のココ・バンダウェイ(アメリカ)とユリア・ゲルゲス(ドイツ)の対戦は、バンダウェイが6-3 3-1でリードした時点で雨で中断した。  開会式で流れたドイツ国歌の歌詞は、第二次世界対戦の時代に歌われていたもので、ペトコビッチがこれを厳しく指摘。アメリカは謝罪の声明を発表した。

 ボスニア生まれのペトコビッチは、ドイツ語での記者会見で、その古い国歌が流れたとき、コートから立ち去ることさえ考えたと言った。  「無知にもほどがあると思ったわ。フェドカップどころか私の人生を通しても、これほど無礼だと感じたことはない。私はもう13年もフェドカップでプレーしてきたけれど、これは私に起きたことの中でも最悪のものだった」とぺトコビッチは敗戦後に言った。  全米テニス協会(USTA)は、ただちに公式声明によってこれに答えた。  「USTAはドイツ・フェドカップ・チーム、ファンのみなさまに、今日のフェドカップの試合前に古い国歌を吹奏してしまった過ちについて、心からお詫びを申し上げます。我々には、無礼を働くつもりは毛頭ありませんでした。このような間違いはもう二度と起こらないと約束し、この1回戦のために、新たに正しい国歌を吹奏します」  リスクもまた、自分の記者会見で申し訳なさそうにこう言った。

 「言うまでもなく、何が起こったかについて、私たちは知る由もなかった」とリスク。「でもニュースは私たちにもすぐに知らされた。とても不幸なことだったと思う。私たちはドイツ・チームに敬意以外の何ものも抱いておらず、もちろん、このようなことが起こることは二度とないだろう」。  日曜日には、終了しなかった試合の続きが行われたあとに、初日の相手を入れ替えたシングルスとダブルスがプレーされることになる。(C)AP