木村和久の「新・お気楽ゴルフ」連載◆第1回 今月から月1回のペースで『新・お気楽ゴルフ』をお届けしたいと思います。 最初は「今、そこにある危機」ということで、新型コロナウイルスの感染拡大がゴルフに及ぼした影響を報告していきます。 現在、新型…
木村和久の「新・お気楽ゴルフ」
連載◆第1回
今月から月1回のペースで『新・お気楽ゴルフ』をお届けしたいと思います。
最初は「今、そこにある危機」ということで、新型コロナウイルスの感染拡大がゴルフに及ぼした影響を報告していきます。
現在、新型コロナウイルスの感染状況は、関西方面を中心に第4波が猛威をふるっています。関西方面の感染者はそのほとんどが変異ウイルスとされ、すでに関東方面にも浸透し始めています。
それなのに、こっちは前回の緊急自体宣言が明けたと同時に、ゴルフのスケジュールをどんどん入れちゃって、もう!
しかも、松山英樹選手が日本人初のマスターズ優勝という偉業を成し遂げました。これは、ゴルフ業界において"神風"ですよ。ならば"松山旋風"によって、一気にコロナを退散させてもらわないといけません!
とまあ、ちょっと興奮しつつ記してしまいましたが、実際のところは、コロナの状況を見ながらのラウンドです。最悪の場合、キャンセルもあり、と覚悟しています。
4月に入って、政府は「緊急事態宣言はもはや出しすぎ。国民は麻痺して、言うことを聞いてくれない」といった考えで、やや制限を弛めて『まん防(まん延防止等重点措置)』の適用を決定しました。しかし、それでは収まらず、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に3度目の緊急事態宣言を発令することに。
ここで感染者数を抑え込んで、何とか東京オリンピック開催まで乗り切っていく目論見なのでしょう。
新型コロナウイルスの影響で、ゴルフもニューノーマルスタイルが浸透しました。おそらく、1年以上はこのスタイルでのラウンドとなるでしょう。
具体的にはどういうことかというと、以下のとおりです。
(1)クラブハウスの徹底ガード
クラブハウスに入る時は、今や体温測定をするのが常識です。ただ、高熱で入場を断られた、という話は聞いていません。もし発熱していたら、家を出る段階でわかるでしょうから、そういう方はゴルフ場まで来ないのでしょうね。
だいたい日本は村社会だから、家を出る段階で悪寒や頭痛、目まいなどの症状があったら、「他人に迷惑はかけられない」という心理が働き、自らラウンドを辞退すると思います。
その他、アルコール消毒、手短な着替え、ラウンド後などのトイレでの手洗い、うがいなどは、必ずやるのがお約束です。ゴルフ場での手洗いは、農薬や肥料から身を守るために昔からやっていたことなので、多くのプレーヤーは頼まれなくても、毎回やっていますけどね。
また、レストランではアクリル板の仕切りがどのテーブルにも設置され、周囲を防御しての食事です。それもすっかり慣れて、日常化しました。
もともとゴルフ場のレストランは、豪華に見せるため、空間をゆったりと取っています。だから、安全性は高いほうでしたが、新型コロナウイルスの感染が拡大してからは、さらに座席数を減らして、アクリル板を設置。完全に仕切られて、周囲に唾が飛ばないように徹底的にガードしています。
レストランは広いし、窓も開けて換気は十分。二酸化炭素濃度は常に低いですよ~ってなものです。この辺は、コロナ対策が不十分な街中の居酒屋や町中華でも見習ってほしいところではあります。
ここまで徹底しているので、ゴルフ場は安全だと信じて疑っていません。
ただし、問題となるのは、次です。
(2)コンペの開催
いよいよゴルフシーズンを迎えていますが、毎年やっているコンペのお誘いはまったく来ていない、というか、開催自体されていません。コンペについては、今年いっぱいは無理のような気がします。
3月の末、ミニコンペに誘われて行きましたが、それは単に3組集まってラウンドするだけでした。ゆえに、パーティーはなし。
それだと、つまらないだろうって思うでしょ? でも実は、結構楽しかったです。
パーティーとかなくても、久々に会う人と談笑はできます。今の時期、知り合いの無事を確認するだけでも十分。コンペをやった甲斐があるというものです。
今どきの乗用カートには、各ホールの情報が入力された電子ボードが設置されていて、そこにはスコアも入力できて、コンペなど何組かでラウンドする際には、参加者全員のその時点での順位表が表示される仕組みになっています。
だから、自分のライバルが他の組にいても、現状のスコアがわかるし、そもそも自分が全体の中で、どのぐらいの位置にいるのかがわかって、楽しいです。
プロの試合では、選手たちがスコアボードを見ながら、勝負をかけてロングホールで2オンを狙ったり、長いバーディーパットでも入れにいったり、逆にセーフティーにレイアップしたり、確実にパーを取りにいったりと、ホールごとに駆け引きをしますよね。
アマチュアではそこまでできませんが、そうやって全体のスコアが随時見られると、トーナメントに出場している気分を味わうことはできます。
その3月末のミニコンペでは、自分は最初、トップ争いを演じていましたが、後半に入ってトップに5打差もつけられて後退。それでも、2位、3位争いでデットヒートを演じました。それで、自分的には相当盛り上がりました。
結果、最終的にはかろうじて2位をキープ。そして、新ペリアの成績表を見たら、グロス1位の実力者を抜いて、2位の自分が総合優勝でした。
とはいえ、賞品などは一切なし。ただの名誉のみ。成績表の紙切れ1枚をもらって帰るだけでしたが、それでも楽しかったなぁ~。
これからは、このようなパーティーなしのコンペが主流になっていくんでしょうね。
課題は、一部の有志が「二次会」と称して、勝手に飲み会を開くことです。そういう時は、悩みます。昨年は、二次会については全部断りましたが、今年はどうするか?
それこそ、緊急事態宣言やまん防が解除されれば、行くかも。状況を見ながら、対応するしかありません。
(3)ワクチン接種とオリンピック
すでに65歳以上のワクチン接種が始まりました。そうなると、高齢者の方々は夏までにはワクチン接種が完了し、晴れて堂々とゴルフができるのはないでしょうか。
そのタイミングで東京オリンピックが開催されるかと思うのですが、最後まで予断を許しません。東京オリンピック開催時期に、第4波のピークを迎えるとか、次の第5波がやってくるとか、そういうことは十分にあり得ますから。
とにかく開催すれば、お客さんがいなくても、たとえ参加者が少なくても、放映権料は支払わられ、IOCのビジネス的には成功します。各スポンサーも、開催しないことにはお金が動かないゆえ、政府や組織委員会としては、どういう形にしてもいいから、東京オリンピックは開催する覚悟のようです。
あくまでも個人的なイメージですが、東京オリンピックがどんな形であれ開催され、感染が拡大することもなく、高齢者へのワクチン接種が済めば、ひとつ山を越えた感があります。
そこが、ゴルフおよび、世の中全体のターニングポイントになるでしょう。そう願いつつ、夏を迎えようじゃありませんか。
どこまで気を遣えばいいのか、コロナ禍は心のバランスをとるのが難しいですね...。illustration by Hattori Motonobu
と記しつつ、まずは体温をチェック。仕事場には体温センサーがあり、毎日体温を調べています。
冬場の平均体温は35.8度ぐらいでした。それがこの前、3日連続で36.2度でした。「いよいよコロナが来たか」と思いましたが、それはただの気の迷い。単なる誤差でした。
気になりだすと、体温計で1日何回も測定し、しょっちゅう手を額に当てている自分がいます。コロナを気にしすぎるのもどうかと思うし、気にしないのも変だし......。頃合いのいい気の遣い方を、現在模索中です。