コロナウイルス感染拡大の影響で、家族が家で顔を突き合わせる時間が長くなっている。そんななか、ネイマール家ではある戦いが静かに進行中だ。 発端はネイマールの母親、ブラジルでは「ネイマエ(ネイママの意味)」と呼ばれているナディーンさんだ。少し…

 コロナウイルス感染拡大の影響で、家族が家で顔を突き合わせる時間が長くなっている。そんななか、ネイマール家ではある戦いが静かに進行中だ。

 発端はネイマールの母親、ブラジルでは「ネイマエ(ネイママの意味)」と呼ばれているナディーンさんだ。少し前にネイマエは、自身のSNSで新たな恋を公表した。お相手は52歳の彼女より30歳年下のチアゴ・ラモス。モデルでかなりのイケメンだ。「この世界には時に説明できなこともおこる」のコメントとともにラブラブなツーショットを載せていた。



ネイマールと母親の恋人チアゴ・ラモスの2ショット

 ネイマールの母ということと、そして年の差もあって、このニュースはブラジル中、いや世界中に報道された。しかしそれから数週間後、今度は2人の破局が報じられた。一部ではチアゴがゲイで、ネイマエと付き合ったあとも複数の男性と関係していることが発覚したからだとも言われているが、真相は少し違う。

 家族はネイマエの新しい恋を、表向きには応援しているように見せていた。

 ネイマールはSNSで「ママ、お幸せに!」とコメントし、ネイマールの父も彼女を祝福するような態度を見せていた。しかし実際は、この交際を快く思ってはいなかった。たとえ本人たちの恋が本気であっても、世間はこれをスキャンダルとみなすだろう。ネイマールと父は、この関係が選手としてのネイマールにマイナスに働くと思ったのだ。そこでネイマールが2人にストップをかけ、その結果チアゴが家を出て行った。

 ちなみに妹のラファエラは終始、母の恋愛に否定的で、交際を公表してからは一切口をきかない日が続いていたという。

 そもそもチアゴとネイマエが知り合ったのは、今年2月のネイマールの誕生パーティーだった。チアゴは、もともとはサッカー選手を目指しており、ネイマールに憧れていた。そこで彼は以前から知り合いだったネイマールの専属シェフに頼んで、パーティーに招待してもらう。

 ところがここで何か問題が起こり、チアゴは警備の人間から外につまみ出されそうになった。それを救ったのがネイマエだった。「彼はここにいていいのよ」そう言うと彼女はチアゴの手を取り再び家の中に招き入れたという。それ以降、チアゴは彼女のそばから離れなかった。しかし参加していた歌手のひとりは「彼はパーティーの最初から彼女のことをずっと見ていたよ」と証言している。

 パーティーで連絡先を交換した2人は、急速に接近していった。

 それにしてもネイマールファミリーの恋愛事情はなかなかに複雑だ。

 父のネイマール氏は以前から女性関係が派手で、そのため夫婦は10年以上前から別居している。最近ではブラジルの有名女優と浮名を流していたが、これはどうやら破局したようだ。

 妹のラファエラもなかなかのやり手だ。サッカー選手を含めて多くの恋人がいて、なかでも有名なのは現パルメイラス所属のルーカス・リマ。一時期はネイマールの家に滞在し、ネイマールと一緒にトレーニングをしたりしていた。また、ガビゴル(ガブリエウ・バルボサ)とは何度も別れと復縁を繰り返している。今はサッカー選手には飽きたのか、有名モデルと付き合っているようだ。

 しかし、やはり一番派手なのはネイマール自身だろう。山ほどの女性遍歴があり、付き合ってもいない女性との間に子供をもうけている。2012年からはブラジルでは超有名な女優のブルーナ・マルケジーニと付き合っていた。スター選手と有名女優、2人は理想のカップルとされ2人の名前を合わせ「ブルマール(Brumar)」と呼ばれていた。

 だが2018年、ブルーナがネイマールの浮気に嫌気がさし、ついに破局。別れた年の12月には、元カノへの当てつけに、ネイマールは26人の美女を集めてド派手なパーティーを開いている。また、2019年6月にはネイマールは性的暴行で訴えられたこともあった。

 とにかく恋愛事情が派手なネイマール家で、唯一スキャンダルがなかったのが母のナイディーンだった。夫の女性関係に我慢できず、別居はしていたが、彼女はこれまで一度もゴシップ誌のネタになるような人ではなかった。

 交際宣言の前からチアゴがネイマールのリオの家に滞在していたことは、彼のSNSからもうかがえる。ネイマール家のプライベートサッカー場でプレーしたり、プールで泳いだり、ネイマール家の愛犬シャネルと一緒に映った画像がアップされている。

 チアゴは家を出て行ったが、これは破局とは違う。実は、ネイマールは彼に以下のことを提案していた。ほとぼりがさめるまで、数週間は母と離れて、故郷の町に帰ること。しばらくしたらリオに戻ってきてもいいが、当分はネイマールの家ではなく、ホテルに滞在すること。2人の関係が伺えるようなSNSへの投稿は止めること。

 一方、ネイマールの母は、チアゴがリオのネイマールの大邸宅に戻ってきて、また一緒に暮らすことを望んでいる。彼女は言う。

「誰も私の人生に指図することはできない。私は自分の思うように生きる権利がある」

 ネイマール家の「戦争」はまだしばらく続きそうである。