第97回選抜高校野球大会(18日開幕・阪神甲子園球場)の組み合わせ抽選会が7日、大阪市内で開かれた。センバツで優…
第97回選抜高校野球大会(18日開幕・阪神甲子園球場)の組み合わせ抽選会が7日、大阪市内で開かれた。センバツで優勝経験のある11校、春夏含めて甲子園初出場の6校など多彩な顔ぶれが出場する今大会。紫紺の優勝旗の行方は――。
新基準の低反発バットが導入され、2シーズン目を迎えた。長打が減少し、全国的に投手有利となる「投高打低」の傾向が続く。安定した守備力と、足や小技を生かして効率良く得点する力が求められる。ロースコアの接戦が増えており、多くのチームに上位進出のチャンスがありそうだ。
優勝争いは横浜(神奈川)、東洋大姫路(兵庫)、健大高崎(群馬)が中心になるとみる。
昨秋の関東大会決勝の横浜―健大高崎、明治神宮大会準決勝の横浜―東洋大姫路はいずれも延長タイブレークにもつれる激戦だった。2試合とも横浜が制したが、試合内容からも戦力は互角だろう。いずれも大会屈指の好投手を擁し、攻守のバランスに優れている。
3強は準決勝まで直接対決のない組み合わせとなった。ただ、横浜は強豪ひしめくブロックに入り、健大高崎は初戦で試合巧者の明徳義塾(高知)と対戦。大会序盤からハイレベルな好勝負が期待できそうだ。
明治神宮大会覇者の横浜は、昨秋の公式戦で防御率0点台を記録した左右の二枚看板が強力だ。最速151キロ右腕の織田翔希投手は、1年生ながら完成度が高い。最速146キロ左腕・奥村頼人投手も球威がある。打撃でも中軸を任されており、欠かせない存在だ。打線に派手さはないものの、主将の阿部葉太選手ら好打者が並ぶ。「平成の怪物」と評された松坂大輔投手を擁した第70回大会(1998年)以来の「秋春連覇」に挑む。
近畿王者の東洋大姫路は総合力が高い。制球力が自慢の最速147キロ右腕・阪下漣投手は安定感では大会ナンバーワンの評。昨秋の1試合平均失策数は出場校最少の0・33で、守備力でエースをもり立てる。小技も巧みな打線は高畑知季選手らが下級生から試合経験豊富。2番手以降の投手が活躍すれば、上位進出も見えてくる。履正社(大阪)を強豪校に育てた就任3年目の岡田龍生監督の采配にも注目が集まる。
関東大会準優勝の健大高崎は個々の能力が高い。前回大会で初優勝に貢献した石垣元気投手は、最速158キロを計測した本格派右腕。左腕の下重賢慎投手も安定しており、投手起用の幅が広がった。打線も秋山潤琉(ういる)選手を中心に迫力がある。昨秋は出場校2位のチーム打率3割8分7厘を記録し、最多タイのチーム6本塁打を放った。大会随一の選手層で史上4校目の連覇に挑む。
3強を追うのは、智弁和歌山、青森山田、明徳義塾、高松商(香川)か。
近畿大会準優勝の智弁和歌山は技巧派右腕の渡辺颯人投手らの継投がさえ、小技や機動力を駆使する打線もつながりがいい。青森山田は主将で中軸の菊池伊真選手ら昨夏の甲子園大会で初の4強入りに貢献した主力が多く残る。3投手を3回ずつ投げさせる起用がはまれば面白い。
四国王者の明徳義塾は大黒柱の左腕・池崎安侍朗(あんじろう)投手を中心に粘り強く守り、打線は要所での集中打が光る。四国大会準優勝の高松商は末包(すえかね)旬希投手ら最速140キロ超の投手を複数そろえ、小刻みに継投する。
また、明治神宮大会準優勝の広島商は試合運びが巧み。昨秋の1試合平均得点がトップの敦賀気比、チーム打率1位の3割9分4厘を記録した二松学舎大付(東京)も打線が活発だ。
激戦の関東大会で4強に食い込み、初出場する浦和実(埼玉)、千葉黎明は初戦で近畿勢と激突する。大阪勢は98年ぶりに選出されなかった。近畿大会1回戦で近年の高校野球をリードしてきた履正社、大阪桐蔭をそれぞれ破った滋賀短大付、滋賀学園の滋賀勢2校の戦い方も楽しみだ。【長宗拓弥】