「柔道・全日本選抜体重別選手権」(3日、福岡国際センター)

 女子7階級が行われた。63キロ級は、東京五輪代表補欠で18年アジア大会女王の鍋倉那美(23)=大石道場=が6度目の出場で初優勝を果たした。48キロ級は、17年世界選手権52キロ級銀メダルの角田夏実(了徳寺大職)がこの階級で初制覇。78キロ超級は冨田若春(コマツ)が昨年の講道館杯、全日本選手権に続いて制した。強化委員会が開かれ、6月の世界選手権(ブダペスト)代表9人が選出された。

 鍋倉の目に期するものが込み上げた。決勝は払い巻き込みで接戦をものにし、悲願の初優勝。1週間前にぎっくり腰を発症し、診断書まで用意したが出場を決断。執念で初の世界切符ももぎ取り、「全てはパリ五輪で金メダルを取るため。スタートラインに立てた」と胸をなで下ろした。

 小学生時代は阿部一二三(パーク24)と毎年対戦し、女子ながら無敗を誇ったことで知られる23歳。昨年9月で前所属を退社し、新しい所属先を探しながら出稽古生活を続けている。今大会は出身道場から登録し、仕事の合間を縫ってコーチボックスに入ってくれた実兄の義盛さん(29)にも報いた。

 「世界選手権で絶対に優勝し、パリ五輪で金メダルを目指したい」。“流浪”の旅が続こうが、目的地は明確に定まっている。