「阪神春季キャンプ」(23日、宜野座)

 阪神は23日、西勇輝投手(30)が沖縄・宜野座キャンプを離れて帰阪したことを発表した。ぜんそくの検査、治療のためで、このまま沖縄に戻ることはないという。17日に右脇腹の筋挫傷で別メニュー調整となっている高橋に続く、開幕投手大本命候補の一時離脱。16年ぶりVを狙う矢野阪神に暗雲が立ち込め始めた。

 開幕投手に内定していたエースがチームを離脱した。球団によると、西勇はぜんそくによるせきの症状が悪化したため、関西に戻って検査、治療に当たり、このまま沖縄には戻らないという。

 第2クール終了までに3度のブルペン入りで196球を投じるなど、順調なスタートを切ったかに見えた西勇。それでも序盤から練習中に激しくせき込むシーンも見られた。

 「投げるクール」と位置づけた11~14日の第3クールでは連日ブルペンに入り、宣言していた目標の300球を超える329球を投じてペースアップ。その一方でせき込むことの影響により、胸の痛みや腰の張りの症状も出始め、練習中に気にするそぶりを見せていた。

 前日22日には腰の張りなどについて「蓄積疲労ちゃいますかね。休む必要も、勇気も大事。自分の体と相談しながらやっていきます。別に開幕がすべてじゃないからね」などと話していたが、一夜が明けて朝から別メニュー調整に。そして練習途中で引き揚げることになった。

 「キャンプも残り1クール。それやったらこっちにいるより帰った方がいいだろうと」と判断したことを明かした矢野監督。今季の開幕投手として早い段階から名前を挙げていたエース右腕の離脱に「ボールも投げられているし、例年と比べて球数が少ないということもない。もうちょっと進んでみないと分からないけど、全然駄目とか、そんなことはない」と現時点での開幕への影響は否定する。

 それでも1年前は2月16日に矢野監督から開幕投手決定を通達され、同18日には紅白戦で初実戦登板を迎えていた。今回の帰阪で予定されていた27日の中日戦での初登板もお流れに。「こっちの理想としては3月に入って、また普通にいければいいけど。ちょっと先のことは分からない」と指揮官は話す。

 17日には右脇腹の筋挫傷で高橋の開幕ローテ入りが絶望的になったばかりだ。今はただ先発投手陣の大黒柱である西勇の早期回復を祈るしかない。