パ・リーグ二塁手 藤田一也(楽天) パ・リーグ二塁手のゴールデングラブ賞は2年ぶりに藤田一也(楽天)が受賞した。このポジションは藤田が87票、田中賢介(日本ハム)が68票、浅村栄斗(西武)が60票と評価が分かれているように、主観的にも飛び抜…

パ・リーグ二塁手 藤田一也(楽天)

 パ・リーグ二塁手のゴールデングラブ賞は2年ぶりに藤田一也(楽天)が受賞した。このポジションは藤田が87票、田中賢介(日本ハム)が68票、浅村栄斗(西武)が60票と評価が分かれているように、主観的にも飛び抜けた存在はいなかったように思われる。
 UZRを見ると、田中がトップで浅村が2位、受賞者の藤田は5位にとどまった。藤田は守備範囲のポイントが最下位だったことが大きく響いており、投票結果と異なる結果となった。ゾーン別の貢献度を見ると、S,T,U,Vの一二塁間でマイナスとなっている。
 一方で藤田の失策のポイントは+2.6とリーグトップだった。つまり、グラブが届いた打球に対する目に見えるミスプレーは少なかったということになる。ゴールデングラブ賞も主にこの点が評価されての受賞であると考えられる。
 かつて、2012年のセ・リーグ三塁手部門においてリーグ最多失策の堂林翔太(広島)が失策の少ない宮本慎也(元ヤクルト)を大きく上回り、リーグトップの守備範囲のポイントを記録したこともあった。これも目に見えるミスプレーだけではなく守備範囲を得点化することによって起こった現象であり、UZRと一般的な評価の違いを印象づける出来事のひとつだった。