全日本柔道連盟は14日、世界ランキング上位者によるマスターズ大会(11~13日、ドーハ)を終え、書面で男女代表監督の総括コメントを発表した。

 今大会は日本勢にとって約11か月ぶりの国際大会で、東京五輪代表5選手を含む9人が出場した。外部との接触を遮断するバブル形式など感染対策を徹底されての開催だったが、日本でも感染が拡大する中での海外遠征で、男子の井上康生監督は「まずは大会開催並びに日本選手団が参加するにあたり、多大なるご協力を頂いた関係各位に心から感謝申し上げます。世界が感染症との厳しい戦いを強いられている中での参加となりましたが、改めてこのような機会を与えて頂いたことに感謝しかありません」と心境を語った。

 ただ、結果として3階級に出場した男子は、代表で100キロ超級・原沢久喜(百五銀行)、90キロ級の向翔一郎(ALSOK)が2回戦敗退。70キロ代表補欠の橋本壮市(パーク24)の2位が最高だった。井上監督は「厳しい結果で、特に代表の向、原沢は課題が多く見つかる大会となった」と総括。「改めて世界の柔道家達のコンディショニングや柔道に対する執念を生で感じ、見ることができたことはとても刺激となり、得るものが多かった。本戦までやることを明確にし、強い危機感を持った上で前に進んでいきたい」とした。

 女子の代表勢は57キロ級の芳田司(コマツ)が優勝し、48キロ級の渡名喜風南(パーク24)、78キロ級の浜田尚里(自衛隊)は2位だった。代表補欠では70キロ級の大野陽子(コマツ)が優勝、52キロ級の志々目愛(了徳寺大職)が2位だった。63キロ級の鍋倉那美も2位。

 増地克之監督は実戦から約1年遠ざかっていた選手が決勝まで試合数を重ねられたことに加え、行動が制限された状況下での大会を経験できたことを収穫に挙げた。「調整練習の環境や検査など、これまでとは比べ物にならないくらいのストレスを感じたのではないか。しかし、その環境の中で対応力が求められることは間違いない。東京五輪やその先の大会に向け、非常にいい経験ができたのではないかと思う」と手応えを示した。