東京六大学野球秋季リーグが9月19日に開幕。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、各校10試合の勝点制(勝利1ポイント、引分0.5ポイント)、観客上限5000人(この日の観客は4000人)という特別規則のもとで実施され、初日の第1試合では法大が4対2で東大を下した。

3回裏、法大の村田がタイムリー2塁打を放って2点目を奪う

 今夏に9日間(8月10〜18日)集中で行われた春季リーグで、3季ぶり46回目の優勝(4勝1敗)を飾った法大と、5戦全敗で最下位に終わった東大の顔合わせ。法大は左腕の鈴木昭汰(4年・常総学院)、東大は右腕の井澤駿介(2年・札幌南)が先発マウンドに上った。
8月11日の対戦では法大が6対3での逃げ切り勝ち。この日も先手を奪ったのは法大だった。3回裏、投手の鈴木が「バッティングは得意じゃない。たまたまです」という外野フェンス直撃の2塁打からチャンスを作ると、1死3塁から春季リーグ首位打者(打率.500)の2番・永廣知紀(4年・大阪桐蔭)がセンターへ犠牲フライで1点を先制。さらに2死1塁から4番・村田雄大(4年・横浜)がタイムリー2塁打。春季リーグで打率.188と苦しんだ男が、秋は初戦からしっかりと4番の仕事をやってのけた。
マウンド上では鈴木が、立ち上がりにやや制球が乱れた場面もあったが、4回まで1安打6奪三振での無失点ピッチング。5回表に味方エラーに自らのミスも重なって1点を失ったが、直後に法大打線が永廣のヒットなどから2死2、3塁として相手バッテリーのミスで3点目。そして8回表にも再び1点差に詰め寄られたが、その裏に大柿廉太郎(2年・健大高崎)のタイムリーで突き放した。鈴木は「調子は悪かった」と言いながらも「粘り強く投げられた」と7回2/3を3安打2失点(自責1)の好投。8回途中からは山下輝(3年・木更津総合)へと継投し、粘る東大を振り切った。

法大の先発・鈴木は8回途中3安打2失点で計10個の三振を奪った

敗れた東大は、先発の井澤が6回7安打3失点。打線は5回表に1死から代打・井上慶秀(3年・県長野)が内野安打で出塁した後、代走の中井徹哉(2年・土浦一)が盗塁、相手エラーで3塁に進み、相手のワイルドピッチで1点。8回表には1死3塁から3番・石元悠一(4年・桐朋)の犠牲フライで2点目を奪ったが、最後は力尽きる形でリーグ戦48連敗となった。

■東京大vs法政大
東大 000 010 010=2
法大 002 010 01X=4
【東】●井澤、小宗、奥野-大音、松岡泰
【法】○鈴木、山下輝-大柿

◎法政大・青木久典監督
「厳しいリーグ戦になると思っていたので、まず初戦を取れてよかった。(先発の)鈴木も開幕戦の硬さがありましたけど粘り強くなげてくれた。まず1勝したことによってリラックスできて明日のゲームに臨める。一戦必勝で戦っていきたい。(春季リーグから外野スタンドで応援団が入り)応援がある中で野球ができることに感謝したい。応援団の方々も長い下積みがあっての晴れ舞台ですし、ここで応援できたことは良かった。(普段は内野席、今回は外野席からの応援だったが)距離も感じず、いつも以上に声も聞こえました。本当に素晴らしい応援でしたし、我々に力を与えてくれました。」

◎法政大・鈴木昭汰(4年・常総学院)
「調子は悪かったので、粘り強いピッチングに、と気持ちを切り替えた。点を取ってもらったので楽に投げることができた。真っ直ぐの状態が良くなくて思うところに行かなかったけど、変化球で立て直すことができた。スライダーとツーシームが良かった」

◎東京大・井出峻監督
「これくらいの点数を取られることを覚悟して、(打線の)反発力をもっと出していきたい。鈴木君はいいピッチャー。変化球のキレが良くて、なかなかついていけなかった。もうちょっとですけど、力が足りない。追いつけない。先行できないですから。でも、こういう試合をやっているうちにね…(勝てるようになる)。こういう試合ばっかりにしていきたい」

◎東京大・井澤駿介(2年・札幌南)
「序盤にちょっとバタバタしてしまって、なかなか自分の中でリズムがつかめずに先制点を与えてしまった。でも4、5、6回あたりは自分のピッチングができて、うまくまとめることはできた。少しでも甘くなると長打を打たれる。ピンチでのコントロールの精度と6、7、8回を投げられるようなスタミナが春からの課題です」