「中日3-10広島」(28日、ナゴヤドーム)

 広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)=明大=のプロ初勝利を受け、大学時代の恩師である明大の前監督・善波達也氏(57)が祝福メッセージを送り、今後のさらなる活躍に期待を寄せた。

  ◇  ◇

 初めて会ったのは森下が高校3年の5月くらいだったでしょうか。大分商のグラウンドにあいさつへ行きました。能力があるという話は聞いていましたから。少し大げさかもしれませんが『こんなにいい素材をダメにしたくない』という思いで、野球人としての責任感のようなモノが私にはありました。

 明治に入学後は、いきなりアメリカでのキャンプに連れて行きました。フロリダのベロビーチに3週間、アリゾナに2週間でしたか。野村(祐輔)も大学2年から代表に選ばれていましてね。アメリカでの試合では打たれましたが、経験がプラスになりますから。その国の文化にも触れられて自分の見聞も広がる。そこで会う仲間の輪も広がってくることは、人生にとってプラスになります。

 口酸っぱく言ったのは「人となり」と言いますか、思いやりであったり、チームのためにという責任感ですかね。野球人として、人としてのことは言いました。いい成長を見せてくれているなと思っていたのですが、1年の6月に肘を骨折。ボールを投げられる感じではありませんでしたが、どんなトレーニングをすればいいか、いろいろやっていましたね。マイナスの経験がプラスになったと思います。

 1年の時は中日に入団した柳と半年間、同部屋だったんです。柳も「ちゃんとした男」ですから。どんな取り組みをしているかを間近で見ていたと思います。手が掛からない子でしたけど「ドラフト1位でプロに行ってもらわないと」と思っていました。本人にも「堂々と1位でプロに行くようにしような」と話していました。

 ドラフト1位でプロに行くために私自身も戦っていましたよ(笑い)。最後の最後までプレッシャーでした。縁があってカープにお世話になることになりましたが、指名してくれたことに対し、最大限の恩返しをしてもらいたいです。

 いいことばかりは起こりません。なんで打たれたのか、なんで良かったのか、振り返ることをしなさいよ、と伝えました。チームにもファンにも頼りにされて、これから野球をやる子どもたちから、目標にされる選手になってほしいですね。