車いすテニス世界ランク1位の国枝慎吾(36)=ユニクロ=が28日、全米オープン(8月31日開幕)の出場を保留した。車いすの部は当初、新型コロナウイルス対策を理由に中止とされ、選手から抗議が相次ぎ、国際パラリンピック委員会が差別との見解を出す事態に発展。一転して開催が決まった。通算6回優勝の第一人者は、「市場主義なら(中止は)十分理解できる。人数を減らす意図は分かった。差別とは思わなかった」という。

 出場権を得ている東京パラリンピックのシード順を考慮し、「(世界ランクの)ポイントがつくなら出る」と出場を決断する意向だが、不安は残る。海外で感染して入院となると、「大変なことになる」。車いすのツアーも再開の動きはあるが、資金面の問題から「対策が十分とは思えない。4大大会以外は出る気がしない」と否定的。ポイント制度の動きや感染拡大状況を見ながらの判断になる。(大和田 佳世)

 〇…国枝はこの日、千葉県内で非公式大会「橋本総業チャレンジテニス」に参加した。「ニューミックス」で西岡良仁(ミキハウス)と組んだ。事前に「手加減しないで」と伝えていた通り、ダニエル太郎(エイブル)と激しいラリーを展開。狙っていたリターンエースこそ決まらなかったが、「ネットを挟めば健常者ともできる。魅力が伝わったかな」と、楽しそうだった。