高校野球の代替大会開幕が近づいてきた東北各地で28日、練習試合が行われた。盛岡大付(岩手)は来月2日に開幕する地区予選前最後の練習試合に臨み、ケガで療養中の1人を除く3年生36人が“全員出場”して気持ちを一つにした。

 甲子園春夏通算15度出場の強豪・盛岡大付が「特別な夏」に向け闘志を高めた。27、28日の秋田遠征では昨秋の県王者・能代松陽を始め秋田県勢4校と4試合を行い3試合で勝利。参加した36人の3年生全員が出場し、練習の成果をアピールした。

 勝利の感覚を取り戻した。5月20日に夏の甲子園と岩手大会の中止が発表されて以降、昨秋東北大会準決勝で敗れた仙台育英(宮城)、夏の甲子園13年連続出場の聖光学院(福島)ら県外の強豪校と練習試合を重ねてきた。6月は同点や負けの試合も多くあったが、この日の試合後、小林武都主将(3年)は「この(秋田での)練習試合は勝ちにこだわってやろう、とみんなで話していた。内容も悪くなかった」と手応えを口にした。

 7月に入れば、岩手の各地区で代替大会が開幕する。今回はベンチ入り選手20人を試合ごとに入れ替え可能。3年生全員がベンチ入りしての優勝を目指す盛岡大付にとって、この2日間で36人が出場し勝利をつかんだのは大きな収穫だ。関口清治監督(43)も、「控え選手がスタメンで出た試合で勝てたのは、大きかった」と話した。

 一方で「春(大会)がなかっただけに、修羅場にはまだ弱い」と課題も指摘。「うまさより強さが、もうひとつほしいかな」と夏に期待する。秋田戦で3打数3安打1打点だった塚本悠樹捕手(3年)は「大会では勝負強い打者になる」と更なる成長を誓った。

 盛岡地区予選の初戦は3日(対江南義塾盛岡)。昨秋岩手王者の誇りを胸に、強い気持ちで最後の夏に臨む。(小山内 彩希)