元アルゼンチン代表ストライカーの“漢気”ぶりが話題を呼んでいる。

 現地時間6月26日、地元のラジオ局『Radio La Red』の取材に応じたカルロス・テベスは、現在所属するボカ・ジュニオルスとの契約を今年12月末までに延長したことを発表。さらに給与の全てを慈善団体に寄付することを決めた。

 現在36歳ながら国内屈指のスターとなっているテベスは、以前から慈善活動に積極的に参加している。新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた今年4月には、「俺たちのようなサッカー選手は、たとえ無給となったとしても半年、あるいは1年は生活することができる。だが、世の中には家族を何とか養うために毎朝6時に起きて、夜遅くまで働いている父親がたくさんいるんだ。俺たちは彼らの為にも違いを生める」と支援を呼びかけ、話題を呼んだ。

 その呼びかけは、窮状に悩む国内のサッカー選手から反発も受けたが、テベスはならばと、自らが率先して動くことを決断したようだ。

 全国紙『Ole』によれば、テベスは、“コロナ禍”にあって決して楽ではない経営事情にあるボカと大幅に減俸された半年間の延長契約を締結。そのうえで、「カネはもういらない」と給与の全額を寄付するとした。

「俺はまだボカにいる。とりあえず契約は半年だ。その後はリベルタドーレス次第になると思う。ただ、今、何よりも重要なことはパンデミックで多くの人々が仕事を失い、苦しんでいることだ。だから、ボカが俺に提示してくれた給与の全てを非営利団体に寄付するつもりでいる。家族とも話し合って決めたことだ。ボーナスを含めた給与をガソリン代にあてて、炊き出しやワクチンが必要な人たちのために使いたい」

 一方でテベスはボケンセ(※熱烈なボカ・サポーターたち)たちに向けても、こう話している。

「アルゼンチンでならボカ以外のクラブでプレーするつもりはない。そして、この6か月で何とかファンの望んでいるリベルタドーレスのタイトルを獲りたいんだ」

 本人の悲願でもあるリベルタドーレスはいまだ再開の目途は経っていない。だが、『Ole』によれば、仮にリスタートが来年に先延ばしになった場合には、テベスはボカとさらなる契約延長をする算段でいるという。

 漢気を見せつけ、ボケンセ以外のサポーターたちからも信望を集めているテベス。その言動には、あっぱれというほかにない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部