サッカー界のレジェンドとプレーし、栄光を分かち合った人物が苦しんでいる。

 かつてナポリでディエゴ・マラドーナと共にセリエA優勝を経験した元チームメート、ピエトロ・プゾーネが、ホームレスになっていることが分かった。

 イタリア紙『Il Mattino』によると、地元メディア『Radio Marte』に「ベンチで寝ていて、おそらくは病気を患っている。市長に伝えたが、だれも何もしていない」との情報提供があり、その後の取材の結果、そのホームレスがプゾーネだと判明したのだ。

 ナポリのユース出身のプゾーネは、トップチームでは多くの試合に出ておらず、優勝したシーズンも出場機会がなかったという。だが、『Il Mattino』によれば、マラドーナとは友人で、特にピッチの外で良い関係だったそうだ。

 また、プゾーネはファンや選手からも信望のあった選手だったという。

 かつて手術を必要とする恵まれない子どものためのチャリティーマッチを企画したプゾーネには、マラドーナを筆頭にチームの多くの選手が賛同。最終的にクラブからは許可されなかったものの、彼らは泥だらけのピッチで、オフィシャルユニホームを着てアマチュアチームと戦った。

 そんな多くのナポリターノに愛された名手の現状について、地元の市長は、「新型コロナウイルスの危機まっただ中だった5月に助けに動いた」と明かしている。

「彼は同じような状態のふたりの人と一緒にいた。助けを受け入れたのはそのうちのひとりだけだ。プゾーネには何度かシャワーを浴びさせ、清潔な服に着替えさせて、中毒患者センターに行けるようにした。だが、残念ながら、ドクターたちとの面会がうまくいかなかった」

 さらに市長は、「マラドーナのナポリの時代をともにした人たちが、助けが必要なんだと本人に分からせるように呼び掛けるのが、彼を助けるのに有効ではないか」とも述べた。

『Gazzetta dello Sport』紙によると、状況を知ったナポリ時代のチームメートや幹部が支援に動き出したようだ。同紙は「今は評価するときではない。危機にある人を助けるときだ」と伝えている。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部