競泳男子で16年リオデジャネイロ五輪400メートル個人メドレー金メダルの萩野公介(25)=ブリヂストン=が24日、東京五輪の1年延期が3月に決まってから初めて報道陣の取材にオンラインで応じ、「与えられたこの1年を大切にしたい」などと語った。

 自粛生活を終え、練習を再開した萩野は今、前向きに練習と向き合っている。久しぶりにプールに入った感想は、まさかの「お風呂とは全然違うな」だ。「与えられたこの1年を大切にしたい」。試合の予定も立たず先は見えないが、1年後の大舞台を見据える視線は、もうぶれない。

 本来なら約1カ月後に迫っていた東京五輪。萩野は連覇の期待を背負いながら臨むはずだったが、不振のため19年3月に休養を宣言。8月に実戦復帰し再始動したが、望む結果は残せないでいた。

 「自分で全て選び、歩んできた道のりだから、覚悟と責任を持っている。どんな結果でも100(%)を出す準備はできていた。でも、高いレベルでの準備はできていなかったと思う」。予定通り20年五輪が開催されていたら-。1年の延期が決まり、再び前へと歩み出した今だからこそ「正直(結果は)分からないが、金のレベルにはなかった。もっと下」と自身の立ち位置を分析した。

 今は以前と同様に2部練習を行えており、自身の課題に対し「じっくり真摯(しんし)に向き合う時間」を過ごせている。「1年延びたからこそできることが必ずあると思うので、そういうものを大切にしてやっていきたい」。悩める金メダリストに、焦りはもうない。