「ロッテ6-5オリックス」(23日、ZOZOマリンスタジアム)

 大切な人たちに捧げた。来日初アーチに特別な意味をもたらせる。「母と祖母を思って」。チームはサヨナラ負け。それでもオリックス・ジョーンズが母国の家族へ贈る一発。ダイヤモンドを回り本塁を踏む間際、祖母と母を思い左肩を右手でたたいた。

 力みのないスイングだ。3点を追う五回の先頭打席。ロッテ先発・二木が初球に投じた外角高めの直球に反応。「真芯で捉えたので感触は感じなかった」。低いライナーから伸び上がるような打球は中堅バックスクリーン右へのソロ弾。開幕4戦目、自身13打席目での待望の一発で来日初打点をマークだ。

 片時も忘れない。メジャー時代から続ける本塁に生還する際に右手で左肩をたたく仕草は「2000年に亡くなった」という祖母と母への感謝を表すパフォーマンスだ。

 「日本で最初のホームランと打点を刻めてよかった」。試合後、感慨深げにスコアボードへ視線を送る。この日のホームランボールは、これまでの記念球と一緒に米国の自宅に飾るつもりだ。

 これまで放った幾多のアーチと比べても特別。MLB通算282本塁打に加えた日本での一本。「新しいスタートだ。どんどん続けていきたい」。大物助っ人のバットが必ずチームを勢いづかせる。