新型コロナウイルスの影響で全国高校総合体育大会が中止されたことを受け、山形市が拠点の競歩の練習団体「山形競歩」が18~21日、各自でタイムを測って競う「オンラインタイムトライアル」を開催した。全国から124人がエントリー。同団体には、目標を絶たれた高校生や保護者らから「ありがとう」のメッセージが次々と届いた。

 同トライアルは男女別に一般、大学、高校の部があり、高校総体と同じ5キロ。期間中に好きな場所で、GPS付きの腕時計などでタイムを計測。記録を撮影した画像をメールやツイッターで山形競歩に送る。

 発案したのは、山形競歩で高校生の指導もする会社員の三沢凌さん(26)。4月末に高校総体も東北大会も中止になると、「やる気をなくした。もうやりたくない」と練習に来なくなる生徒もいた。「大会を目標にやってきた生徒の思いに応えたい」と考えた。

 できるだけ盛り上げようと、部門別の全国大会に。高校総体で入賞経験があり、全日本大会が開かれる高畠町に勤める山田康太さん(26)がPRに尽力。「もうやめました」という高校生もいた中、エントリー数は「50人集まれば」と考えていたが、北海道から沖縄県の124人(うち高校生46人)に達した。50キロ競歩で日本歴代2位の記録を持つ丸尾知司選手(愛知製鋼)も加わった。

 20日までに届いたトップ記録は、高校生男子が22分未満、女子が25分未満と高校総体レベルだ。「モチベーションが回復した」「久々にレースに近い感覚でできた」「良いはずみになった」。感謝のメッセージを添えたものもあった。

 最終結果は24日ごろ、山形競歩のツイッターで公開する予定。三沢さんは「高校生のモチベーションアップにもつながったのはうれしい。運動を推進することへの誹謗(ひぼう)中傷も覚悟していましたが、やって良かったと思います」。(上月英興)