<DeNA2-1広島>◇21日◇横浜

広島のドラフト1位森下暢仁投手(22)が、7回4安打無失点と輝かしいデビューを飾った。DeNA戦(横浜スタジアム)でプロ初登板初先発。初勝利こそ逃したものの、最速154キロの直球と変化球でDeNA打線を圧倒。8三振を奪うなど、初めてのプロのマウンドで即戦力の実力を証明。次こそ初白星をつかんでみせる。

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森下の表情には自信がみなぎっていた。回を追うごとにその投球は勢いを増し、DeNA打線を真っ向勝負でねじ伏せた。7回4安打無失点。初勝利が目前に迫った9回、守護神スコットが1点のリードを守りきれず、まさかの逆転サヨナラ負け。ベンチで右中間へ抜ける打球を見つめた。悔しさを押し殺しながら、気持ちを次へと切り替えた。

「自分が9回に投げていても、このような結果になっていたかもしれない。まだ始まったばかり。次もこのような投球ができるように頑張りたいです」

緊張からか、立ち上がりは苦しんだ。初回にいきなり先頭打者の出塁を許すも、バックの援護に勇気づけられた。乙坂の三直でダブルプレー。「(三塁手の)メヒアがゲッツーを取ってくれてから、気持ちが吹っ切れました。良い緊張感の中で、自信を持って投げていくしかないと思った」。2回も2死満塁のピンチを切り抜けた。中盤以降は最速154キロの直球とカーブ、カットボール、チェンジアップで打者を揺さぶり、3回以降は三塁を踏ませなかった。

デビュー前最後の登板の14日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)は、4回9失点だった。しかし開幕直前に佐々岡監督から「最終試合に打たれて不安もあるかもしれないけど、この1週間でしっかりと調整をして、自信を持って投げてくれたらいい」と背中を押された。その言葉を胸に、短期間で見事に立て直した。

ルーキーの快投に指揮官は「前回の反省を生かして、7回を投げてくれた。ナイスピッチング。自信にしてほしい」と評価し「勝ちをつけてやれなかったのは自分の責任」と肩を落とした。右腕は次戦へ気持ちを向け「勝てるような投球がしたい。このようにしっかりゲームを作っていけるような投球をしていきたい」と前を向いた。次こそ念願のプロ1勝目をもぎ取る。【古財稜明】

▽広島会沢(先発森下について)「少し緊張も見られたけど、粘り強く投げてくれた。チームが悔しい結果になったので、次の試合で頑張ります」

▽DeNAラミレス監督(広島森下について)「エースピッチャーになり得るだけの素晴らしいポテンシャルを持っている。ほとんどミスなく非常にパワフルな球を投げていた。代えてくれてよかったと思います」