「巨人11-1阪神」(20日、東京ドーム)

 打席で残した快音も、大敗にむなしさだけが募る。唯一、スコアボードに記した得点。開幕2戦目で巡ったスタメンマスクに、結果で応えようと阪神・原口は攻守で奮闘した。一時は同点に追い付く1号ソロ。空砲になっただけに捕手として、敗戦の責任を一身に背負う。

 「サダ(岩貞)の調子が良かっただけに、悔いが残りますね」

 それでも1点差で迎えた四回だ。2死で打席に立った原口は、初球を狙った。「しっかりスイングした結果が、結果になってよかったです」。つなぐ意識で、無我夢中に振り抜いた打球はライナー性のまま、失速することなく左翼スタンドまで伸びた。前夜の西勇に次ぐチーム第2号だ。

 外角高めに抜けた140キロは、見送ればボール球。気持ちが前面にあふれる今季1号は、昨年8月4日・広島戦以来321日ぶりの一発。東京ドームでは、大腸がんの手術から復帰し、出場した昨年7月12日の球宴以来、344日ぶりのアーチとなった。ベンチ前では、ボーアのお株を奪う「ファイアボール」ポーズ。必死な姿でもナインを鼓舞した。

 それでも大敗の試合後、口をつくのはリード面の後悔。「坂本さんを抑えないと、失点につながる意識は持っていましたが、結果、打たせてしまったのはバッテリーで反省したいです」と唇をかんだ。初回、四回、七回と許した3度の出塁は、いずれも失点に直結。初登板の小川は5失点するなど、相手を勢い付ける結果になった。

 「2点差で攻撃に入れば、まだチャンスはあった。ビッグイニングにしてしまったので、自分の中で反省しなければいけない」。投壊による2桁失点での大敗。それでも、六回には代走・重信の二盗を阻止するなど、攻守で見せた奮闘を次につなげたい。梅野、坂本との3人での併用が予想されるシーズン。打てる捕手が屋台骨を支える。