<巨人11-1阪神>◇20日◇東京ドーム

阪神原口文仁捕手(28)が、今季1号を豪快にかっ飛ばした。

0-1の4回2死走者なし。巨人の先発田口の初球だった。高めに浮いた140キロ直球を左翼スタンドへ。見逃せばボール球だったが、会心の当たりで一時同点に追いつくソロ。

「しっかりスイングした結果がホームランという形になって良かった」。ダイヤモンドを1周し、ベンチに帰ってからは、チームですっかりおなじみの「かめはめ波ポーズ」も披露。本家のボーアよりも先にトレンドパフォーマンスを決めた。

昨年1月。原口は大腸がんを宣告された。春季キャンプに参加できず絶望的な状況だった。それでもリハビリを続けて、復活を遂げた。がん克服後に放った初アーチは、昨年7月12日のオールスター。この日と同じ東京ドームだった。当時「本当に幸せだな…と感じています」と話していた。復活への号砲を鳴らした場所で原口の今季が開幕した。

正捕手梅野に代わり、開幕2戦目でスタメン。岩貞とは練習試合からバッテリーを組んできた。「坂本さんを抑えないと失点につながってしまうという意識を持っていましたが、結果打たせてしまった。バッテリーで反省したい」。警戒した坂本に長打2本を含めて3安打を許し、先制、勝ち越しの起点を作らせた。「(岩貞)サダの調子が良かっただけに悔いが残ります」。6回1死一塁では俊足の重信の盗塁を阻止。バットと肩で岩貞を助けた。ただ、7回には救援陣が8失点するなどリード面では反省が募った。

結局チーム唯一の得点に終わったが、矢野監督は「フミ(原口)らしい打撃だった。そういう評価をしています」。今季は捕手で勝負すると公言している原口。梅野、坂本らを押しのけ、扇の要をつかみにいく。【只松憲】

▼原口が開幕2戦目に捕手として先発出場したのは自身最速。これまで最も早かったのは、チーム18試合目で、18年4月21日巨人戦。