「ヤクルト7-9中日」(19日、神宮球場)

 高津ヤクルトのスタートは、黒星発進となった。中日18安打、ヤクルト17安打。両軍合わせて35安打の乱打戦の行方は、延長戦へと突入。開幕初日から総力戦となったが、延長戦で力尽きた。

 まずは21世紀初、史上5人目となる40代での開幕投手を務めた石川が5回9安打3失点で粘投を見せた。勝てば北別府学氏の持つ開幕戦6勝のセ・リーグ記録に並び、さらに40代開幕投手の白星は2リーグ制以降ではセリーグ初の快挙。記録尽くしの一日になるはずだった。

 しかしマウンドを託されたリリーフ陣が、中日打線にジワリジワリと詰め寄られる。七回の梅野が同点に追いつかれ、石川の勝利は消滅。延長十回には今野が2点を勝ち越され、4時間49分の死闘は幕を閉じた。

 ベンチで呆然と立ち尽くす梅野に、石川はそっと歩み寄った。肩を3度たたくと、優しい表情で声をかける。左腕は登板前に「オフから開幕投手を目指してやってきた。オフからやってきたことが間違いじゃないんだと証明する場所」と好投を誓っていた。チームのために、高津監督の初白星のためにと大雨の中投げ抜いた84球。勝利は次戦への持ち越しとなった。