(19日、プロ野球 巨人3―2阪神)

 内角のボールにも腰を引くことなく、きれいに捉えた。1点を追う七回1死二塁、巨人の吉川尚輝は138キロの直球を右翼席に運び逆転2ラン。球団に通算6千勝目をもたらした。

 感情を積極的に表に出すタイプではない。だが、この日は一塁を回ったところでガッツポーズ。「外野の頭上を抜けてくれという気持ちで走っていて、スタンドに入ったので」。少し照れながら振り返った。

 岐阜・中京高から中京学院大へ。俊足巧打に加え、的確な守備で、4年生だった2016年の全日本大学選手権で初出場初優勝の原動力に。同年秋のドラフト1位で巨人に入った。

 入団時から正二塁手の候補と目されながら、持病の腰痛に苦しめられてきた。今季は3月下旬に腰の張りで調整のペースを落としたが、開幕の延期で慎重に体づくりを進められた。「1番・二塁」の座をつかみ、「チームにたくさん貢献したい。後ろにつなげるような打撃ができたら」。プロ生活も4年目。同じ失敗を繰り返すつもりはない。(松沢憲司)