プロ野球は19日、約3カ月遅れで開幕する。広島は18日、DeNAとの開幕戦に備え、横浜スタジアムでチーム練習した。初めて指揮を執る佐々岡真司監督(52)は、静かな口調の中にも闘志をみなぎらせV奪還と日本一を宣言した。昨秋の監督就任時から掲げたのは「一体感」。選手、コーチらと心を一つに、チームを前へと進めていく。

 雨空の横浜で、広島ナインはキャッチボールや打撃練習で汗を流した。照明に灯がともる中での最後の練習。「一体感」があり、軽快に動く選手に佐々岡監督は頼もしさと手応えを感じとっていた。待ちに待った開幕。王座奪還を目指した戦いが始まる。

 「やっと開幕する。選手も自分も緊張感があり、気持ちが高ぶってきた。とにかく1試合1試合、勝ちにこだわり集中し、優勝を目指して戦う」

 長かった。当初から約3カ月の月日を重ねた。異例ずくめのペナントは例年の143試合ではなく120試合で争われる。試合数が少ないだけに開幕ダッシュがカギを握ると言っても過言ではない。

 それでも新指揮官は泰然自若を貫く。「そんなに、みんなが思っているほど短期決戦ではない。敵地だからハンディがあるとか関係なくやっていく」。大切なのは、目の前の試合をどんな状況になっても諦めず全力で戦い抜く姿勢。リーグ3連覇の時もそう。ただひたすらにカープ野球をすることを徹底する。

 今永との対戦になる。昨季は0勝5敗と苦杯をなめさせられたものの、最後の対戦となった9月19日は五回途中7失点でKOしてみせた。「去年の最後のイメージがあるから」。高ヘッドコーチや朝山打撃コーチらと対策を練り見つけた攻略糸口。あとは送り出した選手を信じるのみだ。

 当面は無観客での戦いが続く。マツダスタジアムでもビジター球場でも、スタンドを真っ赤に染めた鯉党の声援が大きな力になってきた。指揮官はファンと共に戦うことをあらためて強調する。

 「あの声援は無観客での練習試合を経験したことで、力になるとあらためて感じた。全国のカープファンが応援してくれていると頭に入れて戦う。みんなで戦っていきたい」

 穏やかな人柄だけではなく、時には厳しさを出しチームを一つにまとめ上げてきた。「自信を持って臨んでくれればおのずと結果はついてくる」。若手が台頭する投手陣と円熟味を帯びる野手陣。佐々岡監督は球団史上初となる監督就任1年目での「日本一」へと今、船出する。