5月28日発売のサッカーダイジェストでは、「Jリーグ歴代最強チーム」と題し、現役選手や元日本代表など総勢50名に“歴代で最強だと思うチームトップ3”を選んでもらっている。ここでは、G大阪に所属する宇佐美貴史の“トップ3”を紹介しよう。

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「宇佐美貴史が選ぶ“最強チームトップ3”」
1位:2005年のガンバ大阪
2位:2009年の鹿島アントラーズ
3位:2002年のジュビロ磐田
 ガンバファンだった両親の影響でJリーグが開幕した1歳の時からスタジアムに足を運んでいたので、いろんな年代のいろんなチームが浮かびましたが、最初に頭に浮かんだ3つを『歴代最強チーム』に選びました。

 まずは05年にJリーグで初優勝したガンバ! この年にガンバのJrユースに加入した僕は、ホームゲームはほぼスタジアムで観戦しました。自分がプレーする以上にトップチームの試合を観るのが楽しみで、いつも週末を心待ちにしていました。

 なかでも僕が惹きつけられて止まなかったのが圧巻の攻撃力!毎試合「今日は何点取るんやろうな」って予想しながらスタジアムに行ったのを覚えています。

 圧倒的な得点力があるアラウージョとフェルナンジーニョとの絡みはもちろん、そこが詰まればサイドアタックがあり、起点にはいつもヤットさん(遠藤保仁)の絶妙な配給があり、崩しのバリエーションが豊富な攻撃は見ていて楽しく、試合が終わるといつもめちゃめちゃ興奮していました(笑)。

 なかでも幼少期から僕の憧れだった家長(昭博/現・川崎)くんがプロ2年目で“切り札”的に輝いていたことでも僕のワクワク度は増しました!

 そのガンバとは違う種類の強さを感じていたのが09年の鹿島でした。現代サッカーに例えると05年のガンバがグアルディオラ監督(現マンチェスター・シティ)のチームなら、三冠時代の鹿島はモウリーニョ監督(現トッテナム)のチーム、みたいな。

 ボールを奪った瞬間、スイッチが入り、サイドの選手がガガガっと攻め上がる伝統のカウンター攻撃はめっちゃ鋭く、たまに行き過ぎたら小笠原(満男)さんあたりがケアしながら、最後は2トップのマルキーニョスと興梠慎三くんが確実に決める、と。

 CBも鉄壁で、崩れる気がしなかったですしね! 05年のガンバのような華やかなサッカーではなかったけど、鹿島は手堅いサッカーをしている常勝軍団という印象でした。

 このふたつは自分に刻まれたワクワク感や愛情も込みで1、2位にしたけど、冷静に考えたらJリーグ史上一番強かったかもと思うのが02年に完全優勝した磐田です。

 ベテランと若手がガシッと噛み合ったチームには、中盤に左足でつなぐ名波浩さんもいれば、動けて出せる機動力を備えた藤田俊哉さんがいて、ボランチに機転を利かせて動ける福西崇史さんや服部年宏さんがドシンと構え……、前線はベテランの中山雅史さんと若手の高原直泰さんがガンガン、シュートを打つ、みたいな。

 守備の鈴木秀人さんや田中誠さんも安定していてまったく穴がなかったですしね。面白いとか強いとかより、子ども心に「かっこいい!」印象を持った唯一のチームでした。

 3チームのMVPはG大阪がアラウージョ、鹿島がマルキーニョス、磐田が高原直泰さんで全員FWを選びました。チーム全体を上手く操るヤットさんや小笠原さんのような存在がサッカーに不可欠でMVPに推したい気持ちもあるけど、サッカーは点を取らなければ勝てないスポーツですからね。

 得点王になるくらい毎試合一番前でゴールの「1」をつける人がいるから、後ろで頑張って失点の「0」に貢献している人たちの功績も讃えられるし、勝利も掴めると考えました……と、自分にもプレッシャーをかけました(笑)!

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取材・文●高村美砂

※『サッカーダイジェスト』2020年6月11・25合併号より転載。

【詳細情報】2020年6月11.25日合併号