幕内最年少、東前頭15枚目・琴勝峰(20)=佐渡ケ嶽=が、無観客で東京特別開催される予定の7月場所(同19日初日・両国国技館)へ静かに準備を進めている。新入幕として注目を浴びるはずだった夏場所はコロナ禍で中止。仕切り直しとなったが、晴れ舞台への意気込み、期待感を電話で聞いた。(構成・小沼 春彦)

 令和の大器が本場所土俵を待ちわびている。琴勝峰は191センチ、165キロの屈強な体格。さらに、元大関の幕内・琴奨菊、千葉・柏市の相撲少年団時代から知る琴ノ若ら兄弟子の助言に耳を傾け、佐渡ケ嶽部屋で右四つに磨きをかけた。17年九州場所の初土俵から2年で新十両。今年春場所の十両初Vで強烈な印象を残した。新入幕&20歳の幕内最年少として注目をされたはずの夏場所は中止。それでも、やることに変わりはない。

 「どういう形であれ、いい準備をしていきたい。力をつけるチャンス」

 同世代の十両・豊昇龍(立浪)、幕下・納谷(大嶽)らに刺激を受けつつ、ライバルに先駆けてのスピード出世だ。今は乗り越えるべき“壁”を意識している。今年初場所から元大関・照ノ富士に十両で連敗。特に春場所7日目、右を差して攻めながらも相手のパワーに揺さぶられた。気づけば上手投げで転がされていた。

 「勝ち上がることの難しさを知りました。照ノ富士関に、いい相撲を取っても勝てなかった。力がまだまだ足りない」

 今年2月、柏市内で行われた十両昇進祝賀会で、師匠・佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)は「最低でも大関。横綱になれるように指導したい」と後援者に約束。未来の横綱は、同席した両親に「少しでも楽にしてあげたい」とサプライズで花束を手渡し、拍手を浴びた。

 「新入幕の意識よりも、今は一番一番に勝つことだけに集中したい。無心がテーマです」

 東京特別開催の無観客で行われる見込みの7月場所。今はじっくり鍛錬の時だ。

 ◆琴勝峰 吉成(ことしょうほう・よしなり)本名・手計(てばかり)富士紀。1999年8月26日、千葉・柏市生まれ。20歳。埼玉栄高から佐渡ケ嶽部屋に入門し、2017年九州場所で初土俵。19年九州場所で新十両。20年春場所で十両初優勝。趣味は漫画を読むこと。愛称はテバ。得意は右四つ、寄り。191センチ、165キロ。