世界空手連盟(WKF)は20日(日本時間21日)、コロナ禍で中止とされた東京五輪出場権を争うランキング対象大会を、2021年春までに実施すると発表した。これを受け、全日本空手道連盟の香川政夫選手強化委員長は、影響が出る男女組手2階級の代表選考について「やり直しを指示する」と明言。いったん確定した五輪日本代表の選考が見直されるのは、全競技を通じて初となる。

 代表選考見直しを香川選手強化委員長が明言したのは、組手の男子67キロ級と女子61キロ級。男子67キロ級では佐合尚人(27)=高栄警備保障=、女子61キロ級では染谷真有美(26)=テアトルアカデミー=が、それぞれ代表に決まっていた。

 WKFは新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、五輪ランキングのポイント対象大会の開催を取りやめた。最後のポイント大会だった3月中旬のプレミアリーグ(PL)ラバト大会が中止となり、対象大会が少ない状況で予選期間を終了。その時点でのランキングをもとに、一部の出場選手を確定させた。それが今回の予選方式修正により、来春までに予選大会が実施されることになった。改めて行われる予選大会で、男子67キロ級は佐合と篠原浩人(30)=マルホウ=、女子61キロ級は染谷真と森口彩美(24)=AGP=の争いになる。

 もともとの予選期間が打ち切りとなったことに、選手らにはやるせなさも残っていた。今回の再選考を、日本代表組手男子の今井謙一コーチは「きちんとけりをつけられる」と歓迎。香川委員長も、「4人が最後まで争って選ばれることが一番」と話した。

 日本には、全8種目で1つずつの開催国枠が与えられている。PLラバト大会前に、全日本連盟の選考基準を満たしていた形男子の喜友名諒(劉衛流龍鳳会)や同女子の清水希容(ミキハウス)、組手男子75キロ級の西村拳(チャンプ)ら6選手の代表権に影響はない。

 ◆他競技の代表選考 卓球、ボクシングなど、空手以外の競技では、代表内定が発表された選手は現状で五輪出場資格が維持されている。柔道も内定発表済みの選手は、代表維持となることが今月、決まった。バドミントンは3月の全英オープンまで選考大会が行われ、その時点のポイントで代表入りを“当確”としていた選手はいたが、コロナ禍で全英以降は中止に。新たな選考方法を検討中だ。