ある自伝本が注目を集めている。ユベントスに所属するイタリア代表DFジョルジョ・キエッリーニが著者となった『Io, Giorgio』だ。

 話題となっているのは、赤裸々な内容だ。イタリア代表の後輩マリオ・バロテッリ(ブレッシャ)を「ネガティブな人間」と批判しただけでなく、ユーベの元同僚であるフェリペ・メロ(現パウメイラス)を「腐ったリンゴ」と揶揄。さらにかつてユーベでプレーしたアルトゥーロ・ビダル(現バルセロナ)が酩酊状態で練習に来ていたことを暴露しているのだ。

 その自伝の中でキエッリーニは、同じセンターバックとしてプレーするレアル・マドリーの“重鎮”セルヒオ・ラモスについても綴っている。

 スペイン紙『Marca』によれば、スペイン代表とマドリーのDFリーダーについて、キエッリーニは「彼は世界有数のディフェンダーだ」と綴っている。

「ラモスは戦術的ではなく、どちらかと言えば、衝動的だ。毎シーズンのように自分のミスから8~10ゴールは決められている。けど、彼はとてもテクニカルで、ストライカーになれる可能性だってある。僕とは真逆だ」

 一方で、S・ラモスの“危険な一面”を皮肉ってもいる。その一例として挙げたのは、2017-18シーズンのチャンピオンズ・リーグ決勝で、アフターチャージによってリバプールのFWモハメド・サラーを負傷離脱させたプレーだ。

「ラモスには他の誰にもない2つの特徴がある。まずはビッグゲームで決定的な存在になる方法を知っていることだ。そしてもう一つは論理を超えた干渉をしてくることだ。悪魔のような機知を持っていて、時として、それが誰かの怪我の原因にもなる。

 2018年のチャンピオンズ・リーグ決勝でサラーに対してやったあのプレーは、お見事な腕前だった。ラモスは常に『故意じゃない』なんて言っていたけど、10回のうち9回は、もつれて転倒した時に、相手の手を離さないことで腕を折る危険を冒している」

 それでも「マドリーには彼が必要なんだ」と評した35歳のベテランは、S・ラモスのいない“白い巨人”を「軟弱だ」とこき下ろした。

「彼の放つ存在感を通して、チームに伝わるプレッシャーは半端じゃない。ラモスがいなければ、ヴァラン、カルバハル、マルセロたちは、途端にチャンピオンなんかじゃなく、ひ弱な男子学生のように見える。なんというかレアル・マドリーは無防備なチームになるんだよ。

 ラモスがベルナベウにいれば、3つのゴールを許して、チャンピオンズ・リーグでアヤックス(18-19シーズンのCLラウンド・オブ16。S・ラモスは警告のために欠場していた)に敗れることはなかったと確信しているよ。それにカネを賭けたっていい」

 約20年に及ぶキャリアを誇る百戦錬磨の“闘将”にとっても、S・ラモスが見せる“タフさ”は、目を見張るものがあるようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部