大相撲の春場所で9勝を挙げ、殊勲賞を獲得した西前頭2枚目・阿武咲(23)=阿武松=が12日、千葉・習志野市の阿武松部屋での朝稽古後、日本相撲協会を通じてコメントを発表した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で初の無観客開催で行われた春場所は、10日目に横綱・白鵬(35)=宮城野=を破る金星。自身初の殊勲賞にも輝き「無観客というのが本当に最初は違和感だったのですが、すぐに慣れました。その中でも白鵬関に勝てたのは、自分でも大きな一歩になりました」と手応えを口にした。

 金星を挙げたのは、17年秋場所以来。同年九州場所では新三役で勝ち越すなど、勢いに乗っていた。しかし18年初場所で右膝後十字じん帯を損傷し、2場所連続の休場。一度は十両まで転落した。1場所で幕内に復帰したものの、以降は1場所ずつの勝ち越しと負け越しの連続。平幕での土俵が続いていた。

 今年に入り、初場所から2場所連続で9勝を挙げ、前頭2枚目まで番付を上げた。約2年半ぶりの三役の地位も、見えてきた。夏場所は中止となったものの「最初は戸惑いがありましたが、今は逆に時間があるのでその期間でしかできないような事や、しっかり体作りをしようと思っています」と気持ちは前向きだ。

 この日も基礎運動を中心に、汗を流したという。部屋では感染予防のため、外出の自粛や手洗い、うがいを徹底している。東京での無観客開催が目指される7月場所に向けて「自分の課題は分かっていますので、そこを重点的にやっていこうと思います」と力強く語った。