新型コロナウイルスの感染拡大はアスリートの精神面へも影響を及ぼしかねない。実際に具体的な数字にも表れ、深刻な状況が広がっていることがわかる。

 65の選手協会が加盟する国際プロサッカー選手会(FIFPRO)は4月20日、不安障害とうつ病に似た症状を訴える選手が増えていると発表した。感染予防のため、外出制限など厳しい措置をくだした16カ国・地域の男女プロ選手を対象にアンケート。イングランドやフランスなど欧州を中心に、米国や南アフリカ、オーストラリアなどでも行われた。アジア勢は参加していない。

 計1602人(男子1134、女子468)が回答し、平均年齢は男子が26歳、女子は23歳だった。そのうち、うつ病に似た症状を訴えたのは男子が13%、女子22%。不安障害に似た症状は男子16%、女子18%だった。いずれの数字も、昨年12月から1月に集めた回答の2倍近い。

 元プロ選手でFIFPROの最高医療責任者を務めるビンセント・グッテバージ氏は「ここまで増えるとは予想しなかった。憂慮すべき事態だ」。一流選手を除けば、サッカーでは1~2年契約が主流で、症状を訴えた選手の約6割が将来への不安を抱えていたという。